...六十年を越す生涯で...
石川欣一 「飢えは最善のソースか」
...揃ひも揃つて字余りの三十五六字の上を越すやうなものばかりだつた...
薄田泣菫 「茶話」
...路のまんなかの水たまりを飛び越す...
太宰治 「鴎」
...その当時の佐川領になった長野から戸波(へは)へ越す日浦坂の麓であった...
田中貢太郎 「蟹の怪」
...彼はその人びとを追い越すようにして往った...
田中貢太郎 「雀が森の怪異」
...あまり遠くへ越す訳にもいかないから...
谷崎潤一郎 「途上」
...垣根(かきね)も幾(いく)つか跳(と)び越(こ)して(初めは跳び越すのが怖(こわ)かったけれど...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...氏らが当時の少青年の情緒的教育に甚大(じんだい)な影響を及ぼしたことはおそらくわれわれのみならずまたいわゆる教育家たちの自覚を超越するものであったに相違ない...
寺田寅彦 「読書の今昔」
...流れのゆるやかな水の深い小川の石橋を越すと...
豊島与志雄 「土地」
...お鈴口の敷居を互に越す事は出来ない...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...真直に立つた大きな平(ひら)岩を越すとき...
夏目漱石 「それから」
...そこで喜助は自分の身體を踏臺(ふみだい)にして金之進に塀を乘越すやうにすゝめた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...汽車が遠賀川の鉄橋を越すと...
林芙美子 「新版 放浪記」
...結婚の相手でもみつかれば、何とか早く越してしまはなければならぬと云ふありさまで、越すにしても、ミシンを二臺に、身のまはりのものも多少はあると云ふので、まさか隆吉のバラツクのやうなところにいれるわけにゆかないであらう...
林芙美子 「崩浪亭主人」
...恐らくはこれに越す思案も有るまい...
二葉亭四迷 「浮雲」
...『農業的富が優越する国民は...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...南の人のすぐれたる空想をさえも超越する...
柳田国男 「雪国の春」
...程なくその島の脊に当っていると思わるる峠を越すと...
若山牧水 「みなかみ紀行」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??