...時と処とを超越した美の存在などが信じられやう...
芥川龍之介 「後世」
...彼女の職業を超越した詩的恋愛さへ感じ出した...
芥川龍之介 「西方の人」
...もし火星の住民も我我の五感を超越した存在を保つてゐるとすれば...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...快楽主義や功利主義を超越したものである...
井上哲次郎 「明治哲学界の回顧」
...ふと論理学を超越した卓抜なる所見を洩らした...
海野十三 「生きている腸」
...世間の規矩(きく)を超越した...
薄田泣菫 「独楽園」
...模型を造るのだといふやうな意識を超越した崇高な厳粛な働き方をしてゐるからであらう...
相馬御風 「実物と模型」
...苦悩悲喜を超越したところが禅門の悟だ...
種田山頭火 「其中日記」
...三次元の世界に住するわれらの思惟(しい)を超越した複雑な世界である...
寺田寅彦 「柿の種」
...今の生活の刺戟と苦悩と美感とが失はれるとき超越したとき...
徳田秋聲 「水ぎわの家」
...感覚が真に積極的になり得ないのは客観界の唯一性とも云うべきこの規範性が常に感覚を超越した直観空間に求められているからである...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...時とところを超越したお伽噺の世界に自分を誘うように聞きなされるが...
中里介山 「大菩薩峠」
...人間感や生活感やを超越したところの...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...人事を超越した自然現象のように思われて...
牧逸馬 「女肉を料理する男」
...最高潮した「気をつけ」の緊張美以上に超越したものの千変万化でなければならぬ...
夢野久作 「「生活」+「戦争」+「競技」÷0=能」
...又は嬢次少年の説明も超越した一種特別の変死である事が...
夢野久作 「暗黒公使」
...しかも現代を超越した呑仙士(ノンセンス)ばかりで...
夢野久作 「呑仙士」
...声色の境界を超越した...
夢野久作 「謡曲黒白談」
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