...且又利害を超越した情熱に富んでゐることは常に政治家よりも高尚である...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...もし火星の住民も我我の五感を超越した存在を保っているとすれば...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...併し又自分の眼に觸れるものまでも讀まずに素通り出來るほど超越した性質でもなかつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...眞に生死を超越したのです...
石川三四郎 「浪」
...一寸(ちょっと)誰にも真似の出来ない超越した態度が好きです...
伊藤野枝 「サニンの態度」
...それは現在のわれわれの想像を超越したものであるに相違ない...
寺田寅彦 「柿の種」
...技術を超越した東洋思想こそ歴史の新しい段階へ導くものだ...
戸坂潤 「科学論」
...ニイチエの奇崛獨聳は嶄然として時代の地平線を超越したるものありと雖も...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...吃りを超越した早口で云ってくれた...
豊島与志雄 「交遊断片」
...羞恥心などを超越した愛慾を知ったのである...
豊島与志雄 「孤独者の愛」
...あらゆる信仰と血統とを超越した自由な魂を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...生死を超越した心境を悟得することであると説いたのである...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...すべからくそれを超越したところの...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...恋と芸術の権化(ごんげ)――決然と自己を開放した日本婦人の第一人者――いわゆる道徳を超越した尊敬に値いする人――『須磨子の一生』の著者はそう言っている...
長谷川時雨 「松井須磨子」
...彼らは階級を超越した理論を求める...
三木清 「危機における理論的意識」
...人道と法律とを超越したものであります...
夢野久作 「暗黒公使」
...そのような意味を皆含んだ……そうしてそれ等の表現形式を超越した...
夢野久作 「能とは何か」
...すべてを超越した山の人はついに心霊をも超越し去った...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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