...その自我は超然として餓虎又は惡者の意志に染着せらるゝところがない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...およそ出世間的に超然として...
泉鏡花 「悪獣篇」
...あの吹き捲くる嵐のやうな時勢に全く超然として自由に自己の天地に遊べたわけではない...
谷崎潤一郎 「「細雪」回顧」
...そういう固定したものがあって実生活の変化の上に超然として立ち...
津田左右吉 「陳言套語」
...ミチは超然として蛇口(じゃぐち)の前に突立(つった)ち...
富田常雄 「刺青」
...曾て超然として政界の外に高踏したりとせよ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...「人事の上に超然として遊びが出来るためには自分に大なる力を持っていなくちゃならない...
豊島与志雄 「球突場の一隅」
...超然として高く舞っていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...科学などに超然としておれば永久に生命があるであろう...
中谷宇吉郎 「茶碗の曲線」
...甲野(こうの)なら超然として板挟(いたばさ)みになっているかも知れぬ...
夏目漱石 「虞美人草」
...一定の時刻に超然として来て...
夏目漱石 「こころ」
...死ぬ事を苦にせんものは幸福さ」と独仙君は超然として出世間的(しゅっせけんてき)である...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...蜂屋文太郎だけは超然として...
野村胡堂 「古城の真昼」
...私はあなたなんか超然としていられると思っていました」とある奥さんがいわれたが...
人見絹枝 「世界記録と私」
...超然として心を物外に居きながら敢然として身を物内に投じて活殺自在の働きを為し得る真人間は存外少ない...
二葉亭四迷 「旅日記」
...而(そう)して私は独り超然として...
二葉亭四迷 「平凡」
...しかも彼女自身は割りにその方面に超然としているらしく...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...時代に超然として...
夢野久作 「能とは何か」
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