...およそ出世間的に超然として...
泉鏡花 「悪獣篇」
...超然として執着を離れたのは自然の成行であつた...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...あの吹き捲くる嵐のやうな時勢に全く超然として自由に自己の天地に遊べたわけではない...
谷崎潤一郎 「「細雪」回顧」
...一方の相手がイヤに超然としてゐるために――詳しく言へば...
田山録弥 「或新年の小説評」
...そういう固定したものがあって実生活の変化の上に超然として立ち...
津田左右吉 「陳言套語」
...彼が少なくともかかる妄想に対しては超然としているだろうと...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...局外者としても常に超然として公衆環視の圈外に特立せむとするの態度を執るものゝ如く...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...「人事の上に超然として遊びが出来るためには自分に大なる力を持っていなくちゃならない...
豊島与志雄 「球突場の一隅」
...甲野さんは超然としている...
夏目漱石 「虞美人草」
...一定の時刻に超然として来て...
夏目漱石 「こころ」
...超然として長火鉢の横に座を占めた...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...超然として心を物外に居きながら敢然として身を物内に投じて活殺自在の働きを為し得る真人間は存外少ない...
二葉亭四迷 「旅日記」
...而(そう)して私は独り超然として...
二葉亭四迷 「平凡」
...世外の人のようにして超然としていようと姫君たちは思っていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...わたしの心は離れていればきわめて容易に超然としているが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その中に吾が頭山満翁は超然として...
夢野久作 「近世快人伝」
...よくこの人のように死生に超然としていられるだろうか...
吉川英治 「新書太閤記」
...何か世間に超然としている存在を指しているように思える...
和辻哲郎 「松風の音」
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