...その自我は超然として餓虎又は惡者の意志に染着せらるゝところがない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...――彼らは超然としているのだ...
高見順 「如何なる星の下に」
...歐羅巴の地理的空名の上に超然として...
竹越三叉 「世界の日本乎、亞細亞の日本乎」
...あの吹き捲くる嵐のやうな時勢に全く超然として自由に自己の天地に遊べたわけではない...
谷崎潤一郎 「「細雪」回顧」
...こういうばかばかしいことには超然としていなければならず...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...曾て超然として政界の外に高踏したりとせよ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...局外者としても常に超然として公衆環視の圈外に特立せむとするの態度を執るものゝ如く...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...しかし昼は世の混乱に超然として...
永井隆 「長崎の鐘」
...甲野さんは超然としている...
夏目漱石 「虞美人草」
...一定の時刻に超然として来て...
夏目漱石 「こころ」
...ただ独仙君ばかりは超然として髯(ひげ)を撚(ねん)している...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...ドビュッシーだけがワグネリアンの外に超然としているわけにはいかなかったのであろう...
野村胡堂 「楽聖物語」
...超然として眺めていた者がたった一人あります...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...而(そう)して私は独り超然として...
二葉亭四迷 「平凡」
...実際毀誉褒貶以外に超然として...
二葉亭四迷 「余が翻訳の標準」
...萩原君は或ひは超然として「ミヤコ・ホテル」を問題にしないかも知れない...
室生犀星 「俳句は老人文学ではない」
...この語もまったく超然としてはいなかったろうということである...
柳田国男 「海上の道」
...その中に吾が頭山満翁は超然として...
夢野久作 「近世快人伝」
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