...観念も時の支配の外に超然としていることの出来るものではない...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...心の意識的努力によってわれわれは行動とその結果とから超然と立つことができる...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...彼が少なくともかかる妄想に対しては超然としているだろうと...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...空高く超然と照ってる太陽でいなければならない...
豊島与志雄 「常識」
...しかし昼は世の混乱に超然として...
永井隆 「長崎の鐘」
...いつそ超然と相手を默殺した方がましだ...
中島敦 「かめれおん日記」
...科学などに超然としておれば永久に生命があるであろう...
中谷宇吉郎 「茶碗の曲線」
...甲野さんは超然としている...
夏目漱石 「虞美人草」
...余の万歳は余の支配権以外に超然として止(と)まったと云わねばならぬ...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...超然と手を懐(ふとこ)ろにして恋人を見棄ててしまうつもりでいる...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...超然として長火鉢の横に座を占めた...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...名利に超然とする人はあり得るが...
野村胡堂 「楽聖物語」
...超然とした運命が流れ出てゐるやうに思へる...
林芙美子 「浮雲」
...皇帝は髭をしごきながら超然と部屋の中を歩き廻り始めたのである...
久生十蘭 「魔都」
...実際毀誉褒貶以外に超然として...
二葉亭四迷 「余が翻訳の標準」
...自分などの接觸も志賀氏のやうに超然と閑窓を守つてゐられないから困る...
吉川英治 「折々の記」
...詩ばかり作って超然と逸人(いつじん)の境(きょう)を独りたのしんでいる曹植を...
吉川英治 「私本太平記」
...超然としている鷲嶺(わし)の頭の尖(さき)を見ていると...
吉川英治 「宮本武蔵」
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