...別府湾頭にひとり超然として聳えておる...
高浜虚子 「別府温泉」
...あの吹き捲くる嵐のやうな時勢に全く超然として自由に自己の天地に遊べたわけではない...
谷崎潤一郎 「「細雪」回顧」
...侯は意氣軒昂我れ能く政黨の外に超然として議會を操縱するを得可しと信じたるに拘らず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...局外者としても常に超然として公衆環視の圈外に特立せむとするの態度を執るものゝ如く...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...「人事の上に超然として遊びが出来るためには自分に大なる力を持っていなくちゃならない...
豊島与志雄 「球突場の一隅」
...彼等は糸瓜(へちま)のごとく風に吹かれて超然と澄(すま)し切っているようなものの...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...超然として眺めていた者がたった一人あります...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...皇帝は髭をしごきながら超然と部屋の中を歩き廻り始めたのである...
久生十蘭 「魔都」
...而(そう)して私は独り超然として...
二葉亭四迷 「平凡」
...私は不断紛々たる世間の批評以外に超然としている面色(かおつき)をしていて...
二葉亭四迷 「平凡」
...実際毀誉褒貶以外に超然として...
二葉亭四迷 「余が翻訳の標準」
...超然と岩の上に坐つて...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...よくいへば超然とし...
三宅周太郎 「中村梅玉論」
...超然としておられるだろうあの人が想像される...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...世外の人のようにして超然としていようと姫君たちは思っていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...しかも彼女自身は割りにその方面に超然としているらしく...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...超然と澄まし返っているのであるが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...何か世間に超然としている存在を指しているように思える...
和辻哲郎 「松風の音」
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