...他の所有を悦ぶことによつて自己も亦その所有に與かるが如きもの――約言すれば個體的局限を超えたる超個體的の自我が含まれてゐないか...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...人間をば人間を超えた人間以上のものに対立させる...
戸坂潤 「読書法」
...肉体を超えたところに在るんじゃないかね...
豊島与志雄 「失われた半身」
...数にしては千をも超えたであろう...
中島敦 「環礁」
...智不智を超えた立派なものが在るのではなかろうか...
中島敦 「弟子」
...泥棒のやうに足音を忍ばせて窓を乗り超えた...
牧野信一 「競馬の日」
...あなたはまたE線を繋ぎ直した赤外や紫外や緑外を超えたその他一切の地下の光線をこだわりなく貫く無絃の琴をわれ/\は自らの内に奏でることを宣言するのに...
槇村浩 「森山啓に」
...物理学の規則を超えた智慧(ちえ)がある...
三木清 「人生論ノート」
...それが過去現在未来を超えた全く異る秩序の現在から起ることを意味している...
三木清 「哲学入門」
...世界的立場は主体を超えた主体の立場であり...
三木清 「哲学入門」
...フランスと日本の習慣の相異を超えた今日から明日への相似であろうと思う...
宮本百合子 「生きてゆく姿の感銘」
...総ての問題を超えた奥に一貫して自分を支配する力である...
宮本百合子 「概念と心其もの」
...これを窮むるには人に超えた力量がなくてはならない...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...それ故何人も何物も本来美醜の二を超えた国に迎えられるのである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...しかもそれらを超えたものであり...
矢部貞治 「政治学入門」
...いつか世人の常識をはるか超えた上に住むような心態(しんてい)になっていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...日本の国土をはるかに超えたものが感ぜられたからであろう...
和辻哲郎 「巨椋池の蓮」
...一五八一年だけで五千人を超えたといわれる...
和辻哲郎 「鎖国」
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