...あるいは外艦を趁(お)うて羽根田に抵(いた)るも...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...その視線を趁(お)うて望めば...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...実際を言うと水草を趁(お)うて転々した時代においては...
中山太郎 「本朝変態葬礼史」
...昨夜華光来趁我、臨行奪下一金磚、と歌いきって櫓(ろ)を放した...
正岡子規 「句合の月」
...美しい幻を趁(お)いながら...
松本泰 「日蔭の街」
...生絹も雑用に趁(お)われて問うこともなかった...
室生犀星 「荻吹く歌」
...筒井のあとばかりを趁(お)うて慕った...
室生犀星 「津の国人」
...かれら三人の父はそれぞれの死を前にしてそして橘があとを趁(お)うた死をいたいたしく...
室生犀星 「姫たちばな」
...みんなは何日(いつ)となくその蛇を趁わなくなり...
室生犀星 「不思議な国の話」
...おじさまの後を趁(お)うて来たらどうなさる...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...その擧句(あげく)には二三人家から飛び出して來てめたん子を趁ひ立てる事は...
室生犀星 「めたん子傳」
...何処にも夏の景色が趁(お)いはらわれ...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...夫君の後を趁(お)うて雪中を富士山頂に到り夫君と共に越冬し...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...廟堂の鼠臣(そしん)はついに趁(お)うも難し――か」「その通りだ」「考えれば考えるほど...
吉川英治 「三国志」
...日を趁(お)うて蔽(おお)い難(がた)いものがある...
吉川英治 「新書太閤記」
...刹那的な快楽(けらく)を趁(お)い...
吉川英治 「親鸞」
...後で代官所の追捕(ついぶ)に趁(お)い廻されなければなるまい――...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...わしは浮かばれぬぞ! 秘帖を趁(お)え! 秘帖を趁え」暗い天に...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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吸わせる やはり野に置け蓮華草 上流階級
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