例文・使い方一覧でみる「起こし」の意味

...どうしても咯血がとまらぬので氷嚢（ひょうのう）で肺部を冷し詰めたために其処（そこ）に凍傷を起こした... どうしても咯血がとまらぬので氷嚢で肺部を冷し詰めたために其処に凍傷を起こしたの読み方
高浜虚子「子規居士と余」

...これに対してたとえば百メートルの距離をできるだけのろく「走る」競技が成立するかどうかという問題が起こし得られる...
寺田寅彦「記録狂時代」

...十五分ばかり本物のヒステリイを起こして... 十五分ばかり本物のヒステリイを起こしての読み方
ドストエーフスキイ米川正夫訳「地下生活者の手記」

...正夫は半身を起こした... 正夫は半身を起こしたの読み方
豊島与志雄「霧の中」

...愉快だな！……ジーグフリート・マイエル（注―― Siegfried Meyer はドイツの諷刺家らが Seine Majestt 陛下――皇帝――のことを仲間うちで言う時に用いた綽名（あだな））と競争しようとの気まぐれを起こして... 愉快だな！……ジーグフリート・マイエル）と競争しようとの気まぐれを起こしての読み方
ロマン・ローラン　Romain Rolland 豊島与志雄訳「ジャン・クリストフ」

...彼は昔の仲間を思い起こした... 彼は昔の仲間を思い起こしたの読み方
ビクトル・ユーゴー　Victor Hugo 豊島与志雄訳「レ・ミゼラブル」

...十五センチの厚さに灰や瓦やがらくたがつもっているのを掘り起こし...
永井隆「ロザリオの鎖」

...決して短気を起こしたりなんかしないでね』ってやがるんだ... 決して短気を起こしたりなんかしないでね』ってやがるんだの読み方
葉山嘉樹「海に生くる人々」

...まるで癇癪でも起こしたように... まるで癇癪でも起こしたようにの読み方
久生十蘭「キャラコさん」

...「しっかり遊ばして」と安部を抱き起こした... 「しっかり遊ばして」と安部を抱き起こしたの読み方
久生十蘭「予言」

...頭に呼び起こした... 頭に呼び起こしたの読み方
トオマス・マン　Thomas Mann 実吉捷郎訳「ヴェニスに死す」

...知れればよろしくないようなことを起こしそうな人のあるように... 知れればよろしくないようなことを起こしそうな人のあるようにの読み方
紫式部與謝野晶子訳「源氏物語」

...それを足で踏んで盛んに炭の火を起こし... それを足で踏んで盛んに炭の火を起こしの読み方
柳田国男「雪国の春」

...……厳寒の未明に起こし... ……厳寒の未明に起こしの読み方
山本周五郎「菊屋敷」

...村山喜兵衛が宇乃を抱き起こし... 村山喜兵衛が宇乃を抱き起こしの読み方
山本周五郎「樅ノ木は残った」

...気をたしかにもて」一八郎が抱き起こし... 気をたしかにもて」一八郎が抱き起こしの読み方
吉川英治「鳴門秘帖」

...耳の底に呼び起こしていた... 耳の底に呼び起こしていたの読み方
吉川英治「鳴門秘帖」