...「数日以来(千八百七十六年)日本に赴(おもむ)かばやと思ふ心止(とど)め難し...
芥川龍之介 「骨董羹」
...彼のイエルサレムへ赴(おもむ)いたのもペテロの彼を「メシア」と呼んだ影響も全然ないことはない...
芥川龍之介 「続西方の人」
...大挙して鉱毒地の視察に赴いたことと...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...自ら陸軍省に赴いて...
辰野隆 「浜尾新先生」
...ひどく實利的に赴かねばならぬといふことを知つた...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...それに、竹刀持つすべだにも存ぜぬ手前、腹の切りようは、勿論、存じませぬが、従容死に赴いて、死に対する心得のあったことだけは、老後の思い出、若い者に、示しておきたいと存じまする...
直木三十五 「南国太平記」
...共々天下の難に赴こうというのに...
直木三十五 「南国太平記」
...早朝築地に赴き薗八清元のけいこをなす...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...余裕さへあれば嘗てG氏に出遇つた酒場に赴いては...
牧野信一 「交遊秘話」
...木馬の腹に潜んで敵地に赴く決死隊の一員...
牧野信一 「出発」
...母の命令で父を迎へに遊里へ赴くことを...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...そして僕は朝飯が待ち切れずに停車場の待合室へ赴(おもむ)いて汽車売の弁当を喰(た)べなければならなくなったりする...
牧野信一 「吊籠と月光と」
...沼のふちで睡眠がとれるとお雪の奉公先へ赴いて...
牧野信一 「沼辺より」
...十六日海城丸に帰り十九日小蒸汽船にて旅順へ赴(おもむ)けり...
正岡子規 「従軍紀事」
...三人物好(ものず)きにも大原の依頼を受けて小間物屋へ赴(おもむ)きしが途中にて相談を始め「オイ君は大原のために上等の半襟を買って遣(や)るつもりか...
村井弦斎 「食道楽」
...大阪に赴任せさせ給ひ...
森鴎外 「能久親王年譜」
...こんな一部隊的な任に赴かせた命令は...
吉川英治 「黒田如水」
...コルテスは自ら一部隊を率い陸路ユカタン半島の根元を横断してホンデュラスの北岸へ赴いた...
和辻哲郎 「鎖国」
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