...海は実は代赭色をしている...
芥川龍之介 「少年」
...赭黒(あかぐろ)い雲(くも)の峰(みね)が...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...いよいよ緊張に赭味(あかみ)を増した...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...英三とても自らの僻(ひが)んだ性根に赭(あか)くなって恥入ったくらいだった...
海野十三 「雷」
...赭顔(あからがお)の人の好さそうな松永博士はそう云って主任へ椅子をすすめた...
大阪圭吉 「三狂人」
...草の枯れた利根川の土手はただ一帯に代赭色(たいしゃいろ)に塗られて見えた...
田山花袋 「田舎教師」
...すぐ目の前に三聯隊(さんれんたい)の赭(あか)い煉瓦(れんが)の兵営の建物などが見えて...
徳田秋声 「爛」
...今は赭禿の山海抜千六七百尺に過ぎず...
徳冨蘆花 「馬上三日の記」
...此の家の主人らしい・赭(あか)ら顔の・前歯の大きく飛出た男がじっと此方を見詰めている...
中島敦 「盈虚」
...七圓明寺(ゑんみやうじ)の杉(すぎ)が焦(こ)げた樣(やう)に赭黒(あかぐろ)くなつた...
夏目漱石 「門」
...赭熊(しやぐま)といふ名は恐ろしけれど...
樋口一葉 「たけくらべ」
...いつになくくっきりと赭(あか)ちゃけた山肌を見せている八ヶ岳などを私が指して示しても...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...赭(あか)ら顔の...
牧逸馬 「戦雲を駆る女怪」
...村の街道の赭土に深くきざみつけられた轍のあとまで眼と心にしみついている東北の一寒村の人々の生活の感銘から...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第一巻)」
...赭顔(あからがほ)は大きな体をゆつたり構へて...
森鴎外 「金貨」
...一人ならいい」赭(あか)ら顔の一等兵の運転手は...
山川方夫 「その一年」
...皮の剥(は)げた傷痕(きずあと)のように赭土(あかつち)の肌が見えていた...
山本周五郎 「あだこ」
...松の皮みたいに赭黒(あかぐろ)かった...
吉川英治 「親鸞」
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