...久しからずして、運命の波は、其方向を転じ、東天の黒雲を排して、赫々たる太陽の、その麗わしき姿を、中天に示し、生命の光を放って、地上の万物を恵むが如く、甞て逆境に沈淪して、前途殆んど、一点の光明を有せざりし神は、すべての困難を排し、凡ての障碍を破りて、国家生民の為めに国民の人文の為めに、次第に其偉大なる性質を発展するに至る...
高木敏雄 「比較神話学」
...忽ち赫とならずには居られないのであつた...
田山花袋 「道綱の母」
...いやしくもわが今日の復古論者の言のごとくせば赫々(かくかく)たる維新の功業それいずくにある...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...赫ら顔の男は、私達が乗るのを見届けて、別の車室に乗ったらしかった...
豊島与志雄 「微笑」
...その地方における彼の功績は赫々(かくかく)たるものがあり...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...是が即ち赫といふ字に對する弗「ふる」といふ字が當つて居る意味でありまして...
内藤湖南 「近畿地方に於ける神社」
...永く 杏林に美名を赫するに足る...
久生十蘭 「泡沫の記」
...太陽が樹々の間をすぎて赫々(あか/\)と鮮やかにその後(うしろ)に沈んでしまふまで私は凝(じつ)としてゐた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...松林の上にその塔の相輪だけがいつまでも日に赫(かがや)いていた...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...白じろと赫(かが)いていた...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...思い上がった主人公の赫耶(かぐや)姫の性格に人間の理想の最高のものが暗示されていてよいのです...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...黒布で包んだ贄卓(にへづくゑ)の蝋燭が赫く...
カミイユ・ルモンニエエ Camille Lemonnier 森林太郎訳 「聖ニコラウスの夜」
...彩(いろ)い赫(かがや)き...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...赫然(かくぜん)たる色の衣を纏(まと)ひ...
森鴎外 「舞姫」
...赫然(かくぜん)たる色の衣をまとい...
森鴎外 「舞姫」
...野村望東尼は尚赫々(かっかく)たる光輝を今日に残している...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...赫々(かっかく)と燃え上がっている焔の色が...
吉川英治 「江戸三国志」
...郷土の恩人を祠るのはその人の赫々とした權化の鏡を...
吉川英治 「折々の記」
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