...しかし赤裸々の彼自身は懺悔録の中にも発見出来ない...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...實行の生活に於いて、客觀は赤裸々に、その全面を呈露して「對象性」をとる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...野獣にはこの力が野獣なりに赤裸々に現われている...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...正々堂々とか赤裸々とか君は云ふけれど...
石川啄木 「漂泊」
...ずるりと縁台へ脱いで赤裸々(まっぱだか)...
泉鏡花 「瓜の涙」
...赤裸々(せきらら)の姿を見せてはいますけれど...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...そうしてそれは驚くべくおそるべきわが内部生活の秘密を赤裸々に記述するものとなるのである...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...赤裸々に発表すれども...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...現実の赤裸々な相貌を呈出することだけに止まる文学を...
豊島与志雄 「今日の条件」
...貧困は直ちに物質的生活を赤裸々にして...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...人間の赤裸々な感情は一寸でも美しい異性に接すると性欲を持つのである...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...赤裸々(せきらら)なところを恐れずに書く事を力(つと)める必要が出て参ります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...彼等は共に赤裸々な自己を見せるには堪へられなかつた人々である...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...私と対座して赤裸々に意志を発表すれば...
森鴎外 「二人の友」
...モンテーニュが常に率直かつ赤裸々にその欠点をも失敗をも描いている点こそ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...貴方はライオン・ロックの高嶺のように赤裸々な方だから正義と自己の信念を愛したのです...
吉行エイスケ 「地図に出てくる男女」
...不思議にも、それは、着物も何も着ていない、赤裸々な、悩ましい腰であった...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...おのれを赤裸々に投げ出し得る強さが見られると思う...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
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