...人間の美しき性情の却つて最も赤裸々に發露せられたことで有つた...
石川啄木 「所謂今度の事」
...かの正々堂々赤裸々として俯仰天地に恥づるなき我が歌に就いて...
石川啄木 「雲は天才である」
...君が赤裸々で乞食をして郷國(くに)へ歸るといふのは...
石川啄木 「雲は天才である」
...『這(こんな)社會だから、赤裸々な、堂々たる、小兒の心を持つた、聲の太い人間が出て來ると、鼠賊共、大騷ぎだい...
石川啄木 「漂泊」
...後年、ベエコンはこの感想集の収録を拡げ、題目の数を大きくすると同時に、装飾と色彩を加えて、文体を豊富にしたが、この初版ではすべてが簡潔であり、赤裸々であり、実際的でさえあった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...飜つて人間を見ればこの赤裸々の無數の兒童...
戸川秋骨 「道學先生の旅」
...もし僕が君らの赤裸々な実相を言ってやろうと思ったら...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...私情をすてて赤裸々な心で物を書くことが...
豊島与志雄 「父母に対する私情」
...一般に女というものの赤裸々な姿なのです...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...赤裸々(せきらら)の肉を浄洒々(じょうしゃしゃ)に眺めぬうちに神往の余韻(よいん)はある...
夏目漱石 「草枕」
...赤裸々(せきらら)なところを恐れずに書く事を力(つと)める必要が出て参ります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...赤裸々な構図の見えすいている野暮な正しさや惨めな欠陥を除けて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...しかし赤裸々の彼自身は懺悔録の中にも發見出來ない...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...良人カールの月賦診療所をめぐって展開される赤裸々な社会生活の絵図と...
宮本百合子 「ケーテ・コルヴィッツの画業」
...彼の赤裸々な風貌がうかがい見られる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...何でも赤裸々に仰言(おっしゃ)って下さいませ……...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...その代りに人間の魂をドン底まで赤裸々に解放した...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...それは一世紀以来の赤裸々な実力競争において...
和辻哲郎 「鎖国」
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