...娘の哥鬱賢(こうつけん)が贐(はなむけ)した其の鸚鵡を肩に据(す)ゑて...
泉鏡花 「印度更紗」
...さすがは酒井が注意して――早瀬へ贐(はなむけ)...
泉鏡花 「婦系図」
...己(おの)が愛人の死出の旅路の贐(はなむけ)とされました...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...私には何も贐するものがない...
種田山頭火 「其中日記」
...これを高原君に贐(おく)りて紀念となしたるものなりという...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...その幾分を割(さ)いて朝鮮行の贐(はなむけ)として小林に贈る事にした...
夏目漱石 「明暗」
...こゝに贐(はなむけ)の文を奉りて御首途を送りまゐらす...
正岡子規 「かけはしの記」
...梁川星巌の贐(はなむけ)の詩がある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...「何ぞ御贐(おんはなむけ)に差上度候へ共有合不申...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...心ばかりの贐(はなむけ)として...
夢野久作 「二重心臓」
...尊氏の首をみる御殊勲の日をお待ち申すぞ」「お贐(はなむけ)の辞...
吉川英治 「私本太平記」
...おまへが買つておやりでなければわたしが買つて贐(せんべつ)にやらうと思つてたのです...
若松賤子 「黄金機会」
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