...身のしろを贏(か)ち得つるよ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...かかる多事紛雑(たじふんざつ)の際に何か一(ひ)と仕事(しごと)して恰(あたか)も一杯の酒を贏(か)ち得(う)れば自(みず)からこれを愉快(ゆかい)とするものにして...
石河幹明 「瘠我慢の説」
...アメリカやイギリスの自由主義と輸贏を爭わんとしたのである...
石原莞爾 「新日本の進路」
...長命(ながいき)は時々賭に贏(か)つものだ...
薄田泣菫 「茶話」
...世の中へ出て名人の名を贏(か)ち得たので...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...以後二十余年の今日に至ってなお虚名を贏(か)ち得ている...
永井荷風 「正宗谷崎両氏の批評に答う」
...当時文壇の風潮と合致する処ありければ忽(たちま)ち虚名を贏(か)ち得たりき...
永井荷風 「矢立のちび筆」
...安全を贏(か)ち得るということはよく経験するところです――お雪ちゃんは歩むともなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...新たに多大なる半面の内容を贏(か)ち得たということは...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼(かれ)は毎年(まいねん)冬(ふゆ)からまだ草木(さうもく)の萌(も)え出(だ)さぬ春(はる)までの内(うち)に彼等(かれら)にしては驚(おどろ)くべき巨額(きよがく)の四五十圓(ゑん)を贏(か)ち得(う)るのであつた...
長塚節 「土」
...床の間の前で迷亭君と独仙君が一生懸命に輸贏(しゅえい)を争っていると...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...彼女も贏得(かちう)ることが出来ると思ったのであろう...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...女帝の親任を受けて権勢並びなき高位を贏ち得た人...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...彼は実に天佑(てんゆう)によって勝ち得べからざる勝を贏(か)ったのである...
穂積陳重 「法窓夜話」
...嘉永元年に至って枳園は躋寿館(せいじゅかん)の一事業たる『千金方(せんきんほう)』校刻(こうこく)を手伝うべき内命を贏(か)ち得た...
森鴎外 「渋江抽斎」
...勿論折角贏(か)ち得た官費は絶えてしまう...
森鴎外 「渋江抽斎」
...日々これを贏(か)ち得て...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...現実の人間界において現実の人を動かしながらしかも現実の人の手には贏(か)ち得られないものとして...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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