...かかる多事紛雑(たじふんざつ)の際に何か一(ひ)と仕事(しごと)して恰(あたか)も一杯の酒を贏(か)ち得(う)れば自(みず)からこれを愉快(ゆかい)とするものにして...
石河幹明 「瘠我慢の説」
...わが世贏(か)ちにき...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...武州公は色仕掛(いろじかけ)で婦人の信頼を贏(か)ち得るような柄(がら)でもないし...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...何物も贏(か)ち得ていない荒(すさ)み切った自分の興味を...
中里介山 「大菩薩峠」
...敢(あ)へて江都王に譲らざるの夜郎を贏(か)ち得たることにのみ御一笑下され度候――(後略)」右の如くにして...
中里介山 「大菩薩峠」
...御持筒頭の栄位を贏(か)ち獲ないものとも限りません...
野村胡堂 「江戸の火術」
...僅かに辛うじて――しかも偶然の成功によつて――多少の詩的效果を贏ち得るだらう...
萩原朔太郎 「青猫」
...彼女も贏得(かちう)ることが出来ると思ったのであろう...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...訴庭で法官と輸贏(ゆえい)を争ってもヒケをとるような男ではないが...
久生十蘭 「湖畔」
...この異名を彼女は至極妥当な方法で贏ち得た...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...女帝の親任を受けて権勢並びなき高位を贏ち得た人...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...旗手の地位を贏ち得てから十一年たつて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...武器などなしに沈默の征服が贏(か)ち得たであらうことを私は知つてゐた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...彼は実に天佑(てんゆう)によって勝ち得べからざる勝を贏(か)ったのである...
穂積陳重 「法窓夜話」
...進んでは協力者を贏ち得たならば...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...数年贏得亦何為...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...昨来家計説輸贏...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...外ニ贏財(エイザイ)アラシメテ...
吉川英治 「三国志」
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