...贅六(ぜえろく)根性が抜け無いものか? それとも...
直木三十五 「大阪を歩く」
...「人国記」の流行ってきた時代――大阪人は、大阪から一足も出ないし、江戸人は、江戸の内で一生暮らしているし、もし他国へ出るなら、それは伊勢参りと、善光寺参りとが人生の二大旅行であった頃なら、そうした「概念的贅六」の観方も正しいであろうが、このごちゃごちゃ時代に、何が贅六で、誰が純粋に江戸っ子であろう...
直木三十五 「大阪を歩く」
...贅六と云われる概念を打破してもいいとおもう...
直木三十五 「大阪を歩く」
...この点では贅六(ぜいろく)人種などに引けを取る女ではないが...
中里介山 「大菩薩峠」
...というところを贅六(ぜいろく)に見せてやる...
中里介山 「大菩薩峠」
...すぐ少ないの多いの唄にまで歌ってやがる贅六(ぜいろく)根性がかたじけない...
正岡容 「寄席」
...「なったないな贅六ども」「オイオイ海老やんちょっと待って」ふき出しそうに今松は、「贅六贅六って、じゃお前はいったいどちらのお生まれだてえことになる」「違いない」素直に海老団治は微笑んで、「私(わい)も贅六やけど、私はつまり贅六の場違いや」「場違えはよかったな、ふふ、まったくそれに相違ねえや」嬉しそうに今松は転げて笑った...
正岡容 「寄席」
...贅六(ぜいろく)風情(ふぜい)に...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...五の一三田の長編小説「贅六」が完成したのは八月の末だつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...七の一三田の創作「贅六」が新聞に出始めたのは其の月の末だつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...贅六根性を痛罵したところが氣に入つたと稱讃して來るのもある...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...此の贅六たらいふ好かんたらしい名前のと...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...夕刊に出てある贅六ですかいな...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...で僕はむくむく起きあがると贅六(ぜいろく)らしくだらしなく身繕(みづくろ)いして...
吉行エイスケ 「孟買挿話」
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