...主税は姫を賺(すか)して云った...
泉鏡花 「婦系図」
...悲しみ狂ふ花瀬を賺(す)かして...
巌谷小波 「こがね丸」
...外で賺(すか)しに菓子などを口へ入れられて...
徳田秋声 「黴」
...賺しておいたのであつた...
徳田秋聲 「老苦」
...子供達を叱ったり賺したりして...
豊島与志雄 「影」
...仏性の伯母さんはどうかしたいのは山山なのだがどうもしやうがないものでお念仏をくりかへしながらやうやく賺してつれて帰つた...
中勘助 「銀の匙」
...欺(だま)し賺(すか)しつつ引張って行きました...
中里介山 「大菩薩峠」
...化粧といふのは他目(ひとめ)を賺(ごまか)すのではなく自分の心を化しなだめるのです...
長谷川時雨 「鏡二題」
...狡(こす)いものには賺(だま)され...
長谷川時雨 「木魚の配偶」
...いろいろに賺(す)かして連れて行こうとするが...
二葉亭四迷 「浮雲」
...うるさい! どうなと勝手におし」と賺(すか)されてしまッた...
二葉亭四迷 「浮雲」
...いろいろ慰(なだ)めたり賺(すか)したりしていたが...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...お上さんは背中の子を賺(すか)してゐる...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...折々は臆病な少女等を賺(すか)して...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...賺(すか)したりしながら...
夢野久作 「支那米の袋」
...賺(すか)されまし...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...と母に賺(すか)されて...
吉川英治 「源頼朝」
...男のくせに」なだめ賺(すか)すと...
吉川英治 「宮本武蔵」
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