...「するとはるか彼方に城壁が見える...
梅崎春生 「狂い凧」
...墓地ははるか彼方に黒々とした帯になって現われ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...はるか彼方(かなた)に輝いている明るい星をめざして...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...はるか彼方、アルカリ大平原の地平線に、小さく砂塵が舞った...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...はるか彼方、ドニェープルの流れに臨んだ彼の魔城が炎々と燃えて、古びた城壁のまはりを血のやうに赤い波が洗つてゐる...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...夜空を背にしてはるか彼方に...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...「あなたはすっかり感染しやすくなっていたからです」相手の声は誰かがはるか彼方から話しかけてくるかのように聞えた...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...そのうちにはるか彼方(かなた)に群を抜いてそびえている一本の大木の葉の繁(しげ)みのなかに...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黄金虫」
...それに見入りながらその怪しげな思惟像をとおしてはるか彼方のものに心を惹(ひ)かれていた私のほうではなかったろうか?それにしても...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...首を伸ばしてはるか彼方の成吉思汗(ジンギスカン)軍の屯営のほうを見守っている...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...丁度庭園のはるか彼方でサラ/\とこぼるゝ音をたてゝ散つてゐる噴水のやうに消えてゆくのを感じました...
牧野信一 「青白き公園」
...と見ればはるか彼方に夢の国のやうにたつた今乗り出した渚が淡くかすんで居りました...
牧野信一 「初夏」
...はるか彼方の一つ星...
牧野信一 「沼辺より」
...はるか彼方へ運ばれて行ったのではないのか...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「衣裳戸棚」
...すべては封印された箱のように背後のはるか彼方にしまわれ...
山川方夫 「愛のごとく」
...はるか彼方の街道から蓮池のあたりに見える...
吉川英治 「私本太平記」
...はるか彼方(かなた)の山々や岸にある三万将士のこれは感動の波か...
吉川英治 「新書太閤記」
...はるか彼方(かなた)の雲の海に...
吉川英治 「宮本武蔵」
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