...それはより多くの死を恐れる人をより賢明な...
有島武郎 「運命と人」
...婦人は勤勉で、細心で、注意深く、政治とか相場とかいう道楽もまずありませんから、賢明なる主婦は、往々にして主人以上の働きをする場合があるのであります...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...そのおぼつかない筆一本だけにたよって東京の賢明な文人たちに伍して暮して行くなど...
太宰治 「男女同権」
...それから優しく賢明な御母堂に就(つ)いてだけ書いたばかりで...
太宰治 「ろまん燈籠」
...この上なく賢明な遣(や)り方です...
谷譲次 「踊る地平線」
...こいつはどうもすこぶる賢明ならぬことだて』と彼は...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...かえって賢明なる本講座の読者にとってはまた特殊の興味があるかと思うので...
寺田寅彦 「科学と文学」
...賢明なる放送道は...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...この時の賢明なる軍艦奉行配下の組頭が心得ていたのでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...麻布の親類へやつて泊めてもらひました」それは母親としてはまことに賢明な處置らしく見えます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...森木にとって最も賢明な方法は直に此のことをオフィスに行って皆に告げる事だったのだ...
浜尾四郎 「正義」
...賢明な奈良の大仏はすわっていた...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...それにこういう賢明な粒よりのお歴々を任用している当局はまことに絶大な賞讃に値するなどと仄(ほの)めかした...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...できるだけ聴覚を静養せよと賢明な医者が勧告してくれたが...
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン Ludwig van Beethoven、ロマン・ロラン Romain Rolland 片山敏彦訳 「ベートーヴェンの生涯」
...最も賢明なる策はこのパドゥアを一度離れることであろう...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...意志の恍惚(こうこつ)と賢明な管理とによって...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...賢明な処置だといって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...我々の王国の最も賢明なお歴々がたが大いなる儀礼と公共の費用とで会合し・条約を締結する・ところを見たが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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