...ここは何処(どこ)ここまで書いてくると、賢明なる読者は、怪しい隆夫のふるまいのうしろに何が有るかを、もはや察せられたことであろう...
海野十三 「霊魂第十号の秘密」
...賢明なる者ばかりであったかも知れないが...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...4.馬鹿や阿呆に對しては己が賢明なる所以を明かにする道は一つしかない...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...ほとんど私の身にくっついてしまったかのようにも思われていたその賢明な...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...こいつはどうもすこぶる賢明ならぬことだて』と彼は...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...他方においては英才賢明なるの為人(ひととなり)を聞き...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...又もう少し賢明な場合にはマルクス主義を華厳教や空観に帰着せしめたりすることも出来る...
戸坂潤 「範疇の発生学」
...また地勢についての賢明な叙述――(その叙事詩的な物語の中に変梃(へんてこ)に插入(そうにゅう)される)――をもって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...日本は賢明なる維新の改革者の志に基き...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...この時の賢明なる軍艦奉行配下の組頭が心得ていたのでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...政治上に混乱をまきおこす不賢明な方法であった...
蜷川新 「天皇」
...だが賢明なる周圍が...
長谷川時雨 「凡愚姐御考」
...今は彼をそっとしておくほうがずっと賢明なやりかただ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...「男爵はとても賢明なお方です...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...もっとも内観的な賢明な人も...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...まことに賢明なことであり...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そのくせ賢者も余り賢明な道のみは選ばない...
吉川英治 「新書太閤記」
...まことに御賢明なといわねばならぬ...
吉川英治 「新書太閤記」
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