...町の賑ひは踊の場所に集つて...
石川啄木 「鳥影」
...その頃私たちは四条通りの非常に賑やかな通りにいまして...
上村松園 「昔尊く」
...高畠藍泉(たかばたけらんせん)というような当時の名流が盛んに寄書して紙面を賑(にぎ)わしていた...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...いつも賑(にぎ)やかに若やいで暮して行きたかったからであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...燗瓶に酒があつたら賑やかすぎるだらう...
種田山頭火 「其中日記」
...あちらの一廓が賑かだ...
豊島与志雄 「ヘヤーピン一本」
...猿を抱いたり鳴かしたり前の日よりはだいぶ賑(にぎ)やかだった...
夏目漱石 「行人」
...「大層お賑やかですこと...
野村胡堂 「悪魔の顔」
...川開きの時分の賑いは別段だった...
長谷川時雨 「牢屋の原」
...二人は賑(にぎや)かな心持ちでいた...
長谷川時雨 「モルガンお雪」
...電気ローソクが賑やかにとぼり...
林芙美子 「浮雲」
...いくらかでも賑わしてやりたいという純真な試みだッたのだが...
久生十蘭 「湖畔」
...誰か外へつれだしてお呉れ娘つ子があそび戯れ若い衆がうろつきまはる賑かな賑かなところへと!――古伝説より――一小露西亜の夏の日の夢心地と...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...B村の当日の騒ぎなどは恰も大川の川開きのやうな賑ひだつた...
牧野信一 「鱗雲」
...とても賑(にぎ)やかな...
夢野久作 「豚吉とヒョロ子」
...賑やかな紫色のお嫁さんにならうかと...
横光利一 「火の点いた煙草」
...奥の丸のあの賑わいは」「いや...
吉川英治 「新書太閤記」
...そして大勢の郎党たちと共に、雑穀や木の実をつき交ぜた異様な粥に、小鳥の肉など炙(あぶ)って、賑やかに、食べていた時である...
吉川英治 「平の将門」
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