...俺には讀書の生活を輕蔑する資格がない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...擬(まが)い物と来てはそれこそ人間の資格がない...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...「私には云う資格がない...
海野十三 「地球要塞」
...王さまの資格がないんだ...
太宰治 「新ハムレット」
...これを読む資格がない...
太宰治 「火の鳥」
...あなたは自分に資格がないからと云う訳で...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...もう今日では笑う資格がないことをつくづくと感じます...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...同時に誰が見てもみのるの容貌(きりやう)は舞臺の人となるだけの資格がないと云ふことも明らかに思はせた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...資格がないどころか...
田山録弥 「解脱非解脱」
...「はっきりしたことを言い当てるわけにはいかんよ、だが、たいしたこともなしに、立ち消えになるかもしれんよ、あの女は、獣だぜ、いずれにしても、親爺は家の中に引き止めておいて、ドミトリイを家へ入れないことだ」「兄さん、じゃもう一つ聞きたいんですがね、人間は誰でも、他人を見て、誰は生きる資格があって、誰は資格がない、などとそれを決める権利を持ってるものでしょうか?」「なんだってここへ資格の決定なんかもちこむんだい! この問題は資格などを基礎に置くべきでなく、もっと自然な、他の理由のもとに、人間の心で決定されるのが最も普通だよ、だが、権利という点では、誰がいったい希望する権利を持っていないだろう?」「しかし他人の死ぬのを希望するってわけじゃないでしょう?」「他人の死ぬことだってしかたがないさ、それにすべての人がそんな風な生き方をしている、というよりは、それ以外の生き方がないんだからね、なにも、自分で自分に嘘をつく必要はないじゃないか、おまえがそんなことを持ちだしたのは、『毒蛇が二匹で呑み合ってる』と言った、おれのさっきのことばから思いついたのかい? そういうことなら、おれのほうからも一つ聞きたいね、おまえはこのおれも、ミーチャと同じようにあのイソップ爺(じじい)の血を流しかねない――つまり殺しかねない人間だと思ってるかい?」「何を言うのです、イワン! そんなことは僕は、夢にも考えたことがありません! それにドミトリイだってまさかそんな……」「いや、それだけでもありがたいぞ!」とイワンはにやりとして、「おれはいつでも親爺を守ってやるよ、しかし、希望の中にはこの際、十二分の余裕を残しておくぞ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...他を教育するの資格がないことを...
中里介山 「大菩薩峠」
...君のような道楽ものは向こうの夫になる資格がないからさ」今度は重吉が黙った...
夏目漱石 「手紙」
...また次の時代には理想が推移して美はとにかく真は是非共あらわさなくては文芸の二字を冠らする資格がないと評します...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...こんな字ではとうてい成功する資格がないようにも思った...
夏目漱石 「明暗」
...先生は法律家たるの資格がない...
浜尾四郎 「途上の犯人」
...法律家たる資格がない...
穂積陳重 「法窓夜話」
...その資格がないことを覚った...
吉川英治 「新書太閤記」
...先鋒(せんぽう)として敵に当る資格がないといわるるか」「いや...
吉川英治 「新書太閤記」
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