...総親和というものが見えて買うものも売るものも心からたのしんで売買したものである...
上村松園 「棲霞軒雑記」
...余り余裕のない懐(ふとこ)ろから百何十円を支払って大辞典を買うというは知識に渇する心持の尋常でなかった事が想像される...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...「十銭の品物を買うことができる...
海野十三 「白銅貨の効用」
...会社のだれかの名義でその土地を買うのです...
江戸川乱歩 「影男」
...買うのは毎月一冊ぐらいずつでいい...
大杉栄 「獄中消息」
...はあ買うたるのよの...
鈴木三重吉 「千鳥」
...おとうふ買うてもどる・新道まつすぐにして三日月・夜(ヨル)へ咳入る(改作)わたしがはいればてふてふもはいる庵の昼・ひとりで酔へばこうろぎこうろぎ十月五日めづらしく朝寝した...
種田山頭火 「其中日記」
...鮮人が鮮人から買うてゐる・ふるさとはからたちの実となつてゐる・わが井戸は木の実草の葉くみあげる・あの柿の木が庵らしくする実のたわわ・そこらいつぱい嫁入のうつくしさ干しならべてあるこれで午前の分をはり...
種田山頭火 「其中日記」
...棚を張ったりするために必要な板一枚買うだけの金すらなかったのであったが...
徳田秋声 「あらくれ」
...駕籠を買うことになっても...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...品物を買うどころか...
直木三十五 「南国太平記」
...買う段になっては...
夏目漱石 「こころ」
...雑誌(ざっし)や模型(もけい)飛行機の材料を買う夢(ゆめ)が...
新美南吉 「いぼ」
...どうして死んだ農奴なんか買うのだろう? そんな阿呆がいったい何処にあるだろう? どんな死金を使って...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...酒や魚を買うにも自分で勝手な値(ね)を付けて買て居るではないか...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...売り切れてから買うんだったと出ベソを噛んでも追付かねえぜ! 三州屋の瓦版...
三好十郎 「斬られの仙太」
...稗や粟をもって塩を買うところもあった(塩俗問答集)...
柳田國男 「食料名彙」
...金をくれて買うなんて夢にも思っていなかった...
吉川英治 「江戸三国志」
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