...翌年捕虜から歸つて、彼の貴族的な、華美な生活は一層その度を加へた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...」家庭教師をして貴族的な家庭を渡り歩いたこともあり...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...その貴族的な超然とした態度にかすかな反感が高まりかけていた...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「手早い奴」
...こんど首都のさる貴族的な女学院を卒業したばかりだということだった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...一種の神秘的な貴族的な快楽があるものである...
ボードレール 富永太郎訳 「港」
...極端に貴族的な審美主義のはけ口であった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...貴族的な――あるいはむしろ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...たがいに門戸を閉ざし合った階級を維持せんとする貴族的な国家のうちにさえ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...思ふに私のやうな貴族的な性情をもつて生れた人間にとつて何よりも寂しいことは...
萩原朔太郎 「愛の詩集」
...よほど貴族的な家に雇われているらしく小ざっぱりした身なりの従僕が...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...極めて貴族的な純白のコリーが...
宮本百合子 「犬三態」
...貴族的な支配者の権力を妥協させて...
宮本百合子 「現代の主題」
...しかし貴族的なよいものですね...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...『どうしてこんな山中にこんな貴族的な棺があるのだらう』と思ひつゝその唐草を精密に見て居ると僕はふと奇妙な事を発見した...
村山槐多 「殺人行者」
...貴族的な、血色のよい、品のある顔立であった...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...古學者達は文語と云ふものは貴族的なもののやうに考へて居りますから...
森鴎外 「假名遣意見」
...他は貴族的なのです...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...いわば貴族的な工藝美術と相対するものです...
柳宗悦 「民藝四十年」
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