...その日、蟹田の観瀾山で一緒にビールを飲んだ人たちも、たいていその五十年配の作家の心酔者らしく、私に対して、その作家の事ばかり質問するので、たうとう私も芭蕉翁の行脚の掟を破つて、そのやうな悪口を言ひ、言ひはじめたら次第に興奮して来て、それこそ眉をはね上げ口を曲げる結果になつて、貴族的なんて、へんなところで脱線してしまつた...
太宰治 「津軽」
...全然貴族的なる社会に在って...
辰野隆 「芸術統制是非」
...」家庭教師をして貴族的な家庭を渡り歩いたこともあり...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...こんど首都のさる貴族的な女学院を卒業したばかりだということだった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...貴族的ないじらしい友とも言えるのだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...たがいに門戸を閉ざし合った階級を維持せんとする貴族的な国家のうちにさえ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼にとっては一つの貴族的な癖だった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...この淨土教もなほ貴族的なる趣味に囚はれて山越阿彌陀とか二十五菩薩來迎圖などの如き綺羅びやかなる思想を有せしが...
内藤湖南 「日本の肖像畫と鎌倉時代」
...江戸演劇は舞踊と合せてこれを貴族的なる能楽に対照し専(もっぱら)江戸平民美術として見る時余は多大の興味を感じて止(や)まざるなり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...其の西洋文學も十七世紀の貴族的な端麗典雅なものではない...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...一般に言われる如く貴族的なものかも知れない...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...〈シネラリヤ〉へ集ってくる最も貴族的な青年たちですら...
久生十蘭 「金狼」
...貴族的な義務からくる媚態(びたい)をおびて...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...決して高価な貴族的な品ではなく...
柳宗悦 「益子の絵土瓶」
...これに対し貴族的なものは...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...貴族的な品物に見出す二つの性質...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...前に述べたカルロ・ナイン嬢が貴族的な……寧ろ皇族的な気品を備えていた事……女優髷の女を見るとすぐに志村のぶ子を聯想させられた事……なぞも勿論...
夢野久作 「暗黒公使」
...まだまだ多分に貴族的な起居をゆるされている頼朝は...
吉川英治 「源頼朝」
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