...詰らぬ様なことなれども我輩の調査した所によりて猫が赤色を好むと云うことを述べて置く併(しか)し今も言う通り或は偶然の結果かも知れぬのであるから間違っても責は負わないのである...
石田孫太郎 「猫と色の嗜好」
...いよいよ無責任なる死の方へ近づいたやうであると思へたからである...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...俳句趣味の普及をはかる点より論ずるも幾分か大兄などは皷吹奨励の責任ありと存候...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...私たちは、いつでもおっかなびっくりで、心の中で卑怯な自問自答を繰りかえし、わずかに窮余のへんてこな申し開きを捏造し、責任をのがれ、遊びの刑罰を避けようと致しますから、ちょっとの遊びもたいへんいやらしく、さもしく、けちくさくなってしまいます...
太宰治 「風の便り」
...僕が十分にお前を満足させ得ない一半の責めはお前にある...
谷崎潤一郎 「鍵」
...街じゅうが野卑な無学さや貪慾や叱責や不潔さや...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...己にも責任がある...
徳田秋声 「爛」
...侯は實に憲政の安危に負ふ所の責任甚だ大なりといふ可し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...さらば今一度元気を鼓舞して、三児を健全に養育してこそ、妾の責任も全く、良人の愛に酬(むく)ゆるの道も立てと、自ら大いに悔悟(かいご)して、女々(めめ)しかりし心恥かしく、ひたすらに身の健康を祈りて、療養怠りなかりしに、やがて元気も旧に復し、浮世の荒浪に泳ぎ出づるとも、決して溺(おば)れざるべしとの覚悟さえ生じければ、亡夫が一週年の忌明(きあ)けを以て、自他相輔(あいたす)くるの策を講じ、ここに再び活動を開始せり...
福田英子 「妾の半生涯」
...あなたはわたくしのいたした事を無責任極まる所為(しょい)だと思召して...
マルセル・プレヴォー Marcel Prevost 森鴎外訳 「田舎」
...どうか責めないで」グラントがキスして不安を取り払った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...それは自己をも他をも人格として認めないところから却って最も無責任なことともなり得るのである...
三木清 「哲学入門」
...私はたゞ死馬を鞭つやうに自分を責めさいなむ...
水野仙子 「輝ける朝」
...苦しむ人間性をまっとうに評価するひとと自分への責任がある...
宮本百合子 「傷だらけの足」
...それ以外のことは係り官の責任になると困るからね...
山本周五郎 「季節のない街」
...思い出せ思い出せと責め立てられるのではあるまいか...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...少しは自分の精神に苛責を加えてやらなくちゃ...
横光利一 「旅愁」
...これでは罪を責めて折檻(せっかん)のしようもない...
吉川英治 「新・水滸伝」
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