...三重子は確か十七貫くらいだろう...
芥川龍之介 「早春」
...さうしてそれは此處でも亦その藝術論を貫く主動機となつてゐるのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...我等の一生を貫く中心となることは決して出來ないであらう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...この棒は棟の底部を横に貫く桁(けた)に...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...風物は蒼然とくらく湿地を貫く道だけが白く浮き上っていた...
梅崎春生 「日の果て」
...これが支那の古今を貫く積弊(せきへい)である...
大隈重信 「三たび東方の平和を論ず」
...凡俗の眼より見て、行に常規を脱したる所あれども、至誠天地を貫く...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...それは世紀の奥を貫く眼だ...
高村光太郎 「九代目団十郎の首」
...こんこんとして溢(あふ)れて止まぬ其の民族を貫く民族特有の美の源泉は...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...即ちこの本質は変化するものを自分の現象諸形態として貫くものでなければならぬ...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...社会学は今や社会の歴史的内容を歴史的原理を以て貫く代りに...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...本書は『数学教育の根本問題』や『数学史研究』『数学教育史』を貫く根本精神の顕揚に資するために存在する...
戸坂潤 「読書法」
...何物もそれを貫くことができない...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一筋に貫くものは...
中井正一 「美学入門」
...天を貫く銀河の長流は...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...または権力の目を掠(かす)めて我理を貫くかと云えば...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...ニース市を縦に貫く勝利大通り(アカニユ・ド・ラ・ヴィクトワアル)に今年の「謝肉祭の王様(マジェステ・ドュ・キャルナヴァル)」がゆらぎ出したのだ...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...すべての工藝美を貫く法則と云わねばならぬ...
柳宗悦 「工藝の道」
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