...この市(まち)を縦横(じゅうおう)に貫いている川の水とその川の上に架(か)けられた多くの木造の橋とであった...
芥川龍之介 「松江印象記」
...人体を絶え間なくプスリプスリと刺(さ)し貫いているのだ...
海野十三 「蠅」
...ブラインドを突き貫いている痕跡と...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...自然史が貫いている...
戸坂潤 「科学論」
...この立場は云うまでもなく前述の新カント学派の凡てを貫いている...
戸坂潤 「辞典」
...――農民の太い腕を「土への渇望」が貫いている...
戸田豊子 「歩む」
...歴史を縦に貫いている人間の願い...
中井正一 「美学入門」
...また同時に歴史を鋼のように縦に貫いている歴史的主体性にほかならぬのである...
中井正一 「美学入門」
...一寸幅に鴨居(かもい)から敷居(しきい)まで真直(まっすぐ)に貫いている...
夏目漱石 「虞美人草」
...その本屋から出る本は内容装釘(そうてい)共に全体としてきちんとした一定の特色が貫いているというのが好ましいことだ...
三木清 「書物の倫理」
...あの御著書全部を貫いている思想的傾向は...
宮本百合子 「大橋房子様へ」
...これはわたしの生きて体を流れ貫いている血が信じるに足りない者であることを次々に示してゆく...
宮本百合子 「解説(『風知草』)」
...人類を貫いている普遍的な光明である愛の本流に...
宮本百合子 「偶感一語」
...その筋を貫いている...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...もっと有りふれた物をさえ島人は珠に貫いている...
柳田国男 「海上の道」
...みごとに心臓を貫いているから即死だったろう...
山本周五郎 「古今集巻之五」
...村を貫いている欅並木(けやきなみき)に雀のさえずりが...
吉川英治 「新書太閤記」
...ニューイングランドを貫いているボストン=ケンブリッジ地下鉄のお馴染みの駅名だったが...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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