...目的を貫徹するに...
伊波普猷 「「古琉球」自序」
...集まる人々には河内の躬恆(みつね)、紀の貫之、右衛門の府生(ふしょう)壬生忠岑(ただみ)、小野小町、大伴黒主はじめこの道にかけては一騎当千の名家ばかり――その中で、いよいよ小町の歌が披露されると、帝をはじめ奉り一同はこれ以上の歌はまずあるまいといたく褒められたが、そのとき黒主は、「これは古歌にて候」と異議の申し立てをし万葉の歌集にある歌でございますと、かねて用意の草紙を証拠にさし出しましたので、小町は進退に窮し、いろいろと歎きかなしみますが、ふとその草紙の字体が乱れているのと、墨の色が違っているのを発見したので、帝にそのことをお訴え申し上げたところ、帝には直ちにおゆるしがありましたので、小町はその場で草紙を洗ったところ、水辺の草の歌はかき消すがごとく流れ去って、小町は危いところで歌の寃罪からのがれることが出来たのであります...
上村松園 「謡曲と画題」
...時しも寒気(かんき)肌(はだへ)を貫(つらぬ)くをりふしなれば...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...まあ貫一役の二枚目で通るだろうと誰かがからかってつけたのが仲間のなかにパッとなったあだなと知らされた...
高見順 「如何なる星の下に」
...私は綿貫いう男がつくづく恐い気イしましたので...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...何処となく領袖といふやうな貫目があつたので...
田山録弥 「紅葉山人訪問記」
...槍を飛ばして胸かけて打ち貫けば...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...破壊され貫かれ穴をあけられた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...閃光のごとく貫くものは...
中井正一 「美学入門」
...自分の目的をあくまでも貫徹せんとする者は...
新渡戸稲造 「自警録」
...江戸両替番組世話役の貫禄に申分ありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...壁土や瓦や貫や木舞(こまい)が投込んであるというから――」治助の声でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「二貫? 嘘だろう」「嘘じゃない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それ」貫兵衛が目配せすると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...貫兵衞と組んだまゝ轉がり込みました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私たちを貫く知慧のよろこび...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...これを支配すべき因縁果の理法ありて一貫するさま是なり...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...その騎兵たちが三回も四回も突貫してなお敵の大隊を突き破ることができないのを見ると...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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