...悠々たる桃源洞裡の逸眠を貪れる彼等公卿にして...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...突慳貪(つつけんどん)にかう言ひました...
芥川龍之介 「杜子春」
...果なき人生に露のごとき命を貪(むさぼ)って...
伊藤左千夫 「水害雑録」
...私は貪(むさぼ)るように欲望した...
梅崎春生 「風宴」
...己が栄耀を貪るのみならず...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...……今日から学校が始まつて少年少女が登校する、私も小学生の心で人生第一課から学び直さう!とにかく放下着放下着、貪心を去れ、貪心を砕け...
種田山頭火 「一草庵日記」
...貪る心が何よりも悪いと思ふ...
種田山頭火 「其中日記」
...オツチヨコチヨイを清算せよ、貪心を去れ、――事実に即していへば、梯子酒を飲むなといふのである...
種田山頭火 「松山日記」
...風のない小春日の温かさを貪(むさぼ)るのがあの頃の自分には一つの日課のようになっていた...
寺田寅彦 「雪ちゃん」
...会社の謂わば残飯を貪ってる自分自身も...
豊島与志雄 「落雷のあと」
...そこから不健全なる貪婪(どんらん)の流産が起こってくる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...酒まで貪って飲んでいる...
中里介山 「大菩薩峠」
...女房等(にようばうら)は其(そ)の強健(きやうけん)で且(かつ)擴大(くわくだい)された胃(ゐ)の容(い)れる限(かぎ)りは口(くち)が之(これ)を貪(むさぼ)つて止(や)まないのである...
長塚節 「土」
...よしやいつまでもと貪(むさぼ)る願はなくとも...
夏目漱石 「薤露行」
...悦楽を貪る資本家に反抗してはならぬ...
葉山嘉樹 「工場の窓より」
...貪婪(どんらん)な悪魔が牙を隠している...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...悠々と語るべき快を貪らうと期待してゐた折から...
牧野信一 「浅原六朗抄」
...人間を赤裸々にすればそこには食欲、性欲、貪欲、名誉欲などがあるきりだ、と言うごとき)...
和辻哲郎 「「自然」を深めよ」
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