...電灯の光を背に負って夕闇(ゆうやみ)に埋もれて行く木立ちにながめ入った貞世の姿を...
有島武郎 「或る女」
...夫人は貞淑な日本婦人である...
薄田泣菫 「茶話」
...自動車を待たせてございますが」貞之助は今日の会合のいきさつに就いて...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それで「この不貞腐(ふてくさ)れの売女(ばいた)め!」と思ったが...
近松秋江 「うつり香」
...自分は病気で寝ているお貞(さだ)さんにこの様子を見せて...
夏目漱石 「行人」
...日本劇を御覧に入れたこと――たしかそのおり貞奴は道成寺(どうじょうじ)の踊の衣裳のままで御座席まで出たとおぼえている...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...不貞の妻、姦通者! こういう永遠の烙印を其の額にやきつけられながら、永久に俺と共に地獄に苦しまねばならない...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...宗祇は先ず不立不断のこと、貞応本のこと、為世と為兼との六問答のことなどからして説き起こした...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...貞淑に私に仕えていたのです...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...」貞蔵、初の称厚安(こうあん)、貞白の子である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...生前夫に捧げたのと同じ貞淑な・熱烈な・愛をつづけるために...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...概して如何(いか)に彼等が貞淑で...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...父貞氏の健やかなうち...
吉川英治 「私本太平記」
...義貞はそう思った...
吉川英治 「私本太平記」
...薙(な)ぎられた芒(すすき)のあとは義貞の茵(しとね)と千寿王のすわる座敷になった...
吉川英治 「私本太平記」
...鎌倉も一挙に義貞の馬蹄(ばてい)の下であったかもしれない...
吉川英治 「私本太平記」
...国家のため、貞盛は、憂いにたえません」師輔を説くこと、幾度かしれない...
吉川英治 「平の将門」
...御主人への貞節ではございませんか」と...
吉川英治 「日本名婦伝」
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