...「愛さん……貞(さあ)ちゃんが寝ましたからね...
有島武郎 「或る女」
...貞世は……あなたけさ病院のほうからいらしったの?」岡はちょっと返事をためらったようだった...
有島武郎 「或る女」
...一度も他の男を知らない貞節なる妻の如くふるまっている...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...貞之助は歩いて行くのに格別の危険も困難も感じなかったけれども...
谷崎潤一郎 「細雪」
...この新意匠は大(おおい)に世の好評を博し豊国以後もその門人国貞国政また菊川英山(きくかわえいざん)ら皆これに倣ひて同じ図案を反復する事その限(かぎり)を知らず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...)然れども画家としての手腕は余の見る処(ところ)国芳はしばしば国貞に優れり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...貞奴との優劣がはっきりと分るような気がした...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...「仕様がないね」そう言って、貞子は、瀬戸火鉢の小さい火種をかきあつめたが、寛子が茶を淹れて来ると、「あのね、また、お願いがあるンだけど……」と、躯(からだ)をもんで、その話を切り出した...
林芙美子 「泣虫小僧」
...貞子も、啓吉の大声に吃驚したのか、一寸ギクッとしたかたちであったが、格子をぴしッと閉めると、泣いている啓吉を引き起して、「大きななりして莫迦だね、もういいよ...
林芙美子 「泣虫小僧」
...もしこれを助くるに夫人マリアの貞操義烈をもってしなかったならば...
穂積陳重 「法窓夜話」
...父衣笠貞之進の上役...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...美しすぎるのに貞時の心づかいがあったのだが...
室生犀星 「津の国人」
...貞造が今川橋の家へいって母親から金を貰って来たのだという...
山本周五郎 「おれの女房」
...義貞は列に回(かえ)り...
吉川英治 「私本太平記」
...出雲の塩冶高貞が...
吉川英治 「私本太平記」
...義貞は手にとって...
吉川英治 「私本太平記」
...――なぜか? 義貞に戦機をつかむ活眼がなかったからともいいきれない...
吉川英治 「私本太平記」
...義貞は前年の騒ぎの時よりはよほど権力を回復していた...
和辻哲郎 「鎖国」
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