...「貞(さあ)ちゃんは」と葉子は立ったままで尋ねてみた...
有島武郎 「或る女」
...貞雄は、妾の居間を診察室に決め、その隣りの納戸を準備室に決めた...
海野十三 「三人の双生児」
......
高木貞治 「蟻説」
...貞之助が一人雪子に附き添って行くと云う方法も考えられた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...こいさんなんかももうお婆(ばあ)さんになった証拠や」貞之助はそう云って...
谷崎潤一郎 「細雪」
...貞之助は、妙子のような不品行な妹を持ったのは全くわれわれの不面目であって、君が彼女に係り合われたのは災難と申すより外はなく、御同情に堪えないけれども、………と云う風に持って行ったのであったが、奥畑は、最初はひどく分りのよいような顔をして貞之助を安心させ、それでこいさんは何処におられるのですか、とか、お春どんでも附添っているのですか、とか、何気ないような口調で云いながら、頻(しき)りに妙子の居所を嗅ぎ出そうとする様子であったので、いや、どうかそれは聞かないで下さい、妙子が目下何処にいるかは三好にも隠してあるのです、と云うと、そうですか、と云って考え込んでいた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...童貞を惜しんだからでもない...
外村繁 「澪標」
...――昨日から貞夫が帰らないので...
豊島与志雄 「早春」
...私は止むなく本姓に復歸することにだけは成りましたが然し私は落魄の故に貞淑な妻を捨てることは出來ません...
長塚節 「教師」
...お貞さんは手を突いたなり耳まで赤くなった...
夏目漱石 「行人」
...年はおつかつだが貞之助の伯父に当る勘吉は十何年来町役場の書記を勤め...
「小祝の一家」
...貞固も東堂も、当時諸藩の留守居中有数の人物であったらしい...
森鴎外 「渋江抽斎」
...「貞淑な」とあるのは反語である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼女を立派な貞女にするにはある時機までは愛では全く無駄でその代りに怜悧な全然冷淡で放縱なそして優れて美しい男を與へてみたかつた...
横光利一 「悲しみの代價」
...主席の執事貞顕は...
吉川英治 「私本太平記」
...なぜか義貞はそれを敢行しなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...義貞は、まだ何も知らずに、ひがし坂本の彼岸所(ひがんじょ)の本営にいたが、その朝、「はて、ふしぎな説を?」と、判断に迷っていた...
吉川英治 「私本太平記」
...貞盛もその方面の手に隠れて...
吉川英治 「平の将門」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??