...2赤兒を豺狼の群に投ずるは愚人の事である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...一山(さん)の豺狼(さいろう)麋鹿(びろく)畏(おそ)れ従はぬものとてなかりしかば...
巌谷小波 「こがね丸」
...豺は実際恰かも獅子の従者の如し...
高木敏雄 「比較神話学」
...この作の主要人物である獅子の豺(やまいぬ)としてのカートンと...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...豺は、眉を蹙(しか)めて一心不乱の顔をしながら、仕事にすっかり夢中になっているので、自分の杯を取ろうと差し伸べる手に眼をくれさえしないくらいで、――その手は、脣へ持ってゆく杯に当るまでには、一分かそれ以上もそのあたりを探(さぐ)りることがたびたびあった...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...豺もどうしても立ち上って...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...〔第五章 豺〕ポンス 酒...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...よし宝刀をもって渠(かれ)が頭に加えん」の軍歌を謡うて相互に狼視豺睨(ろうしさいげい)したるもまたゆえなきにあらざるなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...大隈伯は亂世時代の巨人なり大隈伯の隆準豺目にして唇端の緊合せる...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
......
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...歯糞を飛ばして寄附金を強請するに至っては其の名を忠孝に托すと雖も其心は豺狼(さいろう)に斉(ひと)し...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...豺(やまいぬ)や鰐(わに)や青鷺(あおさぎ)などの奇怪(きかい)な動物の頭をつけた神々の憂鬱(ゆううつ)な行列である...
中島敦 「木乃伊」
...豺(さい)を見て戦(おのの)く...
新渡戸稲造 「自警録」
...あの豺狼(さいろう)に似た根性を以て...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...豺狼(さいろう)のような男だとよく人はいいます...
吉川英治 「三国志」
...豺狼(さいろう)の眼をかがやかしつつ...
吉川英治 「三国志」
...豺狼(さいろう)の野心をいだく輩が地にみちているこの時に...
吉川英治 「三国志」
...豺狼(さいろう)...
吉川英治 「新・水滸伝」
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