...何分にも農場は太古から斧鉞が入らない原始の豊饒な土地なもので麦などは実に見事に出来るのですがそれにいゝ気になつて...
有島武郎 「農場開放顛末」
...人道上残虐の不幸に遭逢せる者を救ハれ豊饒なる吾等の居村を保持して財産を奪掠せらるゝの災厄を免るゝを得バ...
田中正造 「非常歎願書」
...しかし友のそういう長所は、彼のうちに、豊饒な土地に、移植されると、まったく異なった力で生長していった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...何ものが豊饒な大地にふれることを妨げたのか...
中井正一 「物理的集団的性格」
...何ものが豊饒な大地にふれることを妨げたのか...
中井正一 「レンズとフィルム」
...豊饒な沃野と化し得る土地なのである...
中谷宇吉郎 「アメリカの沙漠」
...ガンブリヌス(麦酒神)の恵みを受ける豊饒な国に九百三十万の民草を統治するバイエルン国王――十一世紀以来...
久生十蘭 「泡沫の記」
...木賀に豊饒な封地をもち...
久生十蘭 「金狼」
...なお深草の長者太秦(うずまさ)王の次女の朝霞子(あかこ)を豊饒な山城十二ヶ所の持参金つきで内室に入れるなど...
久生十蘭 「無月物語」
...非常に豊饒な年で...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...モスクワを出た当座の豊饒な黒土地方...
宮本百合子 「新しきシベリアを横切る」
...より豊饒な発育性を切望しているのが本心と思う...
宮本百合子 「異性の間の友情」
...映画「大地」はウクライナの豊饒な自然なしには創られなかった...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...ルネッサンスという豊饒な洪水によって一応は肥沃にされた土壤に...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...豊饒な岸にどこまでも沿うて...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...彼らは豊饒なS川の住民の生活力とその貧しい力を争ふことは出来なかつた...
横光利一 「静かなる羅列」
...佛領印度支那などの東洋の關門と豊饒な沃地を...
吉川英治 「折々の記」
...豊饒な土壌に根を下ろして...
若杉鳥子 「ある遊郭での出来事」
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