...残酷な前者の現実主義は夢幻的な後者の象徴主義と著しい相違を示してゐます...
芥川龍之介 「文芸鑑賞講座」
...息もつけずにその夢幻的な世界に魂を打ちこんでしまうのです...
上村松園 「無表情の表情」
...あの夢幻的な空気を一掃してしまった...
江戸川乱歩 「赤い部屋」
...夢幻的な光景を作り出していた...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...我々はいよいよ夢幻的なるアラビヤン・ナイト画中の主人公たるの感を深くせざるを得なかったのであった...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...なんとも形容のできない夢幻的な気持ちでいっぱいになるのであった...
寺田寅彦 「自由画稿」
...夢幻的なものと通俗的なものとをやっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...夢幻的な衰弱の状態にあったので...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ごくはるかな夢幻的なものに至るまで...
豊島与志雄 「夢の図」
...新郎新婦の頭上に天使や愛の神が飛び回る夢幻的な祝いではなく...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...何か夢幻的なものが漂ひ...
中島敦 「環礁」
...何とも形容の出来ない夢幻的な気持」を...
中谷宇吉郎 「民族的記憶の名残」
...すべて夢幻的な詩を感じさせるからである...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...彼らの手に負えない夢幻的な情緒であった...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...宵の明星(みやうじやう)の夢幻的な姿はそこから現はれて身をかゞめてゐた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...美しい月、夢幻的な月、いろいろ見た月の中にも、かつて私はこんなに物寂しい月は見たことがない...
松濤明 「春の遠山入り」
...何となく夢幻的なところがやはり支那式だよ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...夢幻的な尾をひいて永く鳴りました...
吉川英治 「江戸三国志」
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