...彼女は豊艶な髪の毛をしている...
...着物の柄には豊艶な色使いがされている...
...この花は豊艶な色と香りがある...
...彼は豊艶な女性に魅了されているようだ...
...家具の彫刻には豊艶な技術が用いられている...
...豊艶な姿態の持主であった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...しかも豊艶な臠のくせに犯し難い気品を見せて...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...命惜しさに奴隷のごとくに唯々(いい)として恐怖と不安に顫(ふる)えながら一糸纏わぬ豊艶な姿を...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...生れて初めて見る一糸纏わぬ豊艶な妻の肉体が……均整の執れたピチピチと弾力のある妻の肉体が……今四肢の筋肉を躍動させて羞恥に全身を紅潮させながら寝台に上って行く姿! 真っ白な全身がさながら古名画...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...豊艶と云わんより脂(あぶら)ぎった大年増(おおどしま)と云う形でした...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...温雅淡白よりも豊艶爛熟を喜ぶ白秋氏...
種田山頭火 「夜長ノート」
...それがこのごろ小肥(こぶと)りのして来た肉体を一層豊艶(ほうえん)に見せていた...
徳田秋声 「仮装人物」
...豊艶(ほうえん)な恋愛の詩人が...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...豊艶(ほうえん)な女をばいつの時代にも当世風とするならば小半も勿論(もちろん)その型の中に入れべきものである...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...湖龍斎が全盛期の豊艶なる美人と下(くだ)つて清長の肉付よき実感的なる美人の浴後裸体図等に至つては漫(そぞろ)に富本(とみもと)の曲調を忍ばしむる処あり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...清長の描ける風俗画の美人は古今の浮世絵を通じてその容貌姿勢最も健全豊艶(ほうえん)にして四肢の比例最も美しく自然なり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...お村は脂の乗った豊艶な身体...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...愛嬌がボタボタこぼれ相な豊艶な女...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...豊艶な首筋から頬のあたり鼻筋が匂って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彼女の顔かたちが豊艶なように...
長谷川時雨 「豊竹呂昇」
...豊艶であった顔は青白く...
火野葦平 「花と龍」
...僕には未(ま)だ翁の近年の作の妙味が十分会(ゑ)得せられないが飽迄(あくまで)も若若(わかわか)しい此(この)翁の心境は例の真夏の花を嗅ぐ様な豊艶多肉な女を倦(う)む色もなく描いて居る...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...三十路(みそじ)の豊艶な花はまだ露も香も十分にたたえているが...
吉川英治 「私本太平記」
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