...自分の死期の迫ってるのを十分知りながら余り豊かでない財嚢(ざいのう)から高価の辞典を買うを少しも惜まなかった紅葉の最後の逸事は...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...たとえ日本ほど天の恵みは豊かでないとしても...
高浜虚子 「俳句への道」
...三郎の家はもう豊かでないから...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「阿繊」
...もともと豊かでないのに...
田中貢太郎 「黄英」
...日々の生活も豊かでないのである...
種田山頭火 「行乞記」
...幼く片親の手一つで育ってあまり豊かでない生活が朧げに胸にしみ浮世の木枯しはもう周囲に迫っていたから...
寺田寅彦 「森の絵」
...生活の余り豊かでない人達のために慈善的に設けられたものであつた...
徳田秋聲 「老苦」
...資本の豊かでない研究所や学校の研究室などでは大研究など夢だ...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...「あまり豊かでないね」とズヴェルコフはもったいらしくいった...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...私は才能もあまり豊かでない小説家である...
外村繁 「澪標」
...おまけに家は豊かでない...
永井隆 「この子を残して」
...食物の余り豊かでないこの地方の住民にとって...
中島敦 「狐憑」
...同時に女は肉の豊かでない頬(ほお)を動かしてにこりと笑った...
夏目漱石 「三四郎」
...あまり豊かでないせゐもあつたでせうが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あまり豊かでないせいもあったでしょうが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...このことはあまり豊かでない人たち...
アーサー・ヒル・ハッサル Arthur Hill Hassall, M.D. 水上茂樹訳 「食品とその混ぜ物処理」
...豊かでない家の生活の寂しさというものは想像以上のものであったと同情を覚え...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...どう計算してみても決して豊かでないのに...
柳田国男 「木綿以前の事」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??