...愛する人の受ける心の豊かさは二倍になると主張するなら...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...その淋しさと農人の豊かさとが寛大と細心の象徴のように私の眼の前に展(ひら)けて見えた...
有島武郎 「フランセスの顔」
...この豊かさを求める三造の気持が...
中島敦 「斗南先生」
...生命の豊かさそのものとは...
中原中也 「芸術論覚え書」
...ここを拓いた祖先の心の豊かさが匂っている...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...それにしても調度の見事さ、暮しの豊かさ、ここの生暖かい空気に包まれていると、平次も八五郎も何かうっとりした心持になります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この暮しの底にかくれている女の生活の豊かさに追いすがる気持ちだった...
林芙美子 「晩菊」
...豊かさを極めた優雅なペルシャ模様の入った白いカシミヤの衣装がのぞき見えた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...それだけ豊かさを減ずるのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...幼な児の空想力の豊かさに感心したものであったろうか...
柳田国男 「故郷七十年」
...その豊かさと幸福感の心理的効果だけでも計り知れないものがあった...
山本周五郎 「青べか物語」
...その豊かさと幸福感の心理的効果だけでも計り知れないものがあった...
山本周五郎 「青べか物語」
...しかし胸のふくらみの豊かさと...
山本周五郎 「あだこ」
...何事かここには物というものの本態をなす無意識な豊かさが...
横光利一 「スフィンクス(覚書)」
...人を見抜く才能の豊かさが頷けた...
横光利一 「旅愁」
...純粋な自然人としての感情の豊かさを失ったことがないのであります...
横光利一 「我等と日本」
...頬の豊かさから幽かに下方に彎曲した細長い目に至るまで...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...直視の鋭さと豊かさとにおいて決して後代の歌に劣るものでない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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