...虱(しらみ)を捫(ひね)る事一万疋に及びし時酒屋(さかや)の厮童(こぞう)が「キンライ」節(ふし)を聞いて豁然(くわつぜん)大悟(たいご)し...
三文字屋金平 「為文学者経」
...風浪壊レ船、黒霧四合、同済者皆不レ免、而蔵幾独為二破木所一レ載、殆経二半月一、忽達二於洲島一、(中略)洲人曰、此洽洲去二中国一已社数万里乃出二菖蒲花桃花酒一之、(中略)蔵帰淹留既久、忽念二中国一州人遂製二凌風舸一送焉、激水如レ矢不レ旬即達二于東莱一、(中略)自二隋大業元年一、至二貞元年末一、巳二百年矣、宋元嘉二十六年、見レ有二野猪一食二其稼一因挙レ弩射中レ之、流血而走、尋二血蹤一越二十余里一、入二一穴中一行三百余歩、豁然明暁、忽見二数百家一、(中略)見二所レ用弩一、皆已朽断、謂二少頃一...
高木敏雄 「比較神話学」
...濃艶(のうえん)な花弁を豁然(かつぜん)と開いている牡丹の花の趣は夏季の感じとこうおのずから区分されるのでありまして...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...いま豁然(かつぜん)一笑...
太宰治 「創生記」
...豁然(かつぜん)として視野の開けた今でも...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...豁然として天地玲瓏...
種田山頭火 「行乞記」
...その時の快豁(かいかつ)な気もちは...
徳冨蘆花 「謀叛論(草稿)」
...豁然と眼が開けた思いをした...
豊島与志雄 「失策記」
...天漸く朗かにして回顧豁然たり...
長塚節 「草津行」
...氣宇豁達矚目悉く快ならざるはなし...
長塚節 「草津行」
...幾十個の隧道を出入して鹽山附近の高原を行くに心境頓に豁然たるを覺ゆ甲斐の國は青田の吉國(よくに)桑の國唐黍(もろこしきび)の穗につゞく國古屋氏のもとにやどる矚目二首梅の木の落葉の庭ゆ垣越しに巨摩(こま)の群嶺に雲騷ぐ見ゆこゝにして柿の梢にたゝなはる群山こめて秋の雲立つ九月一日...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...小野さんはなぜこう豁達(はきはき)せぬのかと思う...
夏目漱石 「虞美人草」
...此兄(あに)は自分が豁達である丈に...
夏目漱石 「それから」
...そう考えられない事もないな」笹野新三郎は豁然(かつぜん)とした様子ですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そつと着換へる場所は無かつたでせうか――と」「それだ」平次は豁然(くわつぜん)としました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...開豁が朴茂に感染れたから...
二葉亭四迷 「浮雲」
...何処か豁然(からり)と晴やかに快さそうな所も有りて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...豁然(かつぜん)と...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索