...足音は七つの谷々にも谺(こだま)するばかりでおぢやる...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...静な谷間に谺(こだま)しながら...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...谺(こだま)はさながら月がこの一隊を祝するように...
江見水蔭 「月世界跋渉記」
......
鶴彬 「鶴彬全川柳」
...島じゅうを木づたい鳴きかわす鳥のなかでひよどりの声がことによく谺(こだま)にひびく...
中勘助 「島守」
...おれは決して悔いないいまおれの棲むは第二のロシア民族の墻(かき)を撤したソヴェート!聞け! 銃を手に深夜結氷を越えた海蘭(ハイラン)の河瀬の音に密林に夜襲の声を谺した汪清(ワンシン)の樹々のひとつひとつに×(12)ぬられた苦難と建設の譚を!風よ...
槇村浩 「間島パルチザンの歌」
......
三好達治 「朝菜集」
...谿間をへだてた谺のやうに...
三好達治 「駱駝の瘤にまたがつて」
...牧獸を呼ぶ角笛のひゞきも山の中腹から谺して來る...
吉江喬松 「山岳美觀」
...雲に谺(こだま)するばかりだった...
吉川英治 「三国志」
...谺(こだま)のように丘の木立の中でも...
吉川英治 「新書太閤記」
...鉄砲の音が谺(こだま)した...
吉川英治 「新書太閤記」
...けたたましく密林のうちに谺(こだま)を呼んだ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...陣鼓(じんこ)鉄笛(てってき)の谺(こだま)しない朝夕とては一日もないくらい...
吉川英治 「新・水滸伝」
...谺(こだま)のほかの答えはしなかった...
吉川英治 「親鸞」
...谺(こだま)を返すと...
吉川英治 「宮本武蔵」
...谺(こだま)が声をよび、声が谺をよび、陰々と、その吠えたけびは、止まなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...第五章夜毎の夢が私に運びくる暗く散り散りの谺の元となった世界というのがこれだ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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