...鉦(かね)は更(さら)に谺(こだま)して...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...奇妙な谺(こだま)となって...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...すくひあげられて小魚かゞやくはぎとられた芝土の日だまり・菊作る家の食客してゐるそこもこゝも岩の上には仏さま(高座石寺)谺谺するほがらか鳴きかはしてはよりそふ家鴨枯木かこんで津波蕗の花つめたからう水底から粉炭(ビフン)拾ふ女火のない火鉢があるだけ落葉ふんでおりて別れる(緑平君に)・みすぼらしい影とおもふに木の葉ふる(自嘲)十一月廿九日晴...
種田山頭火 「行乞記」
...谺(こだま)した...
火野葦平 「花と龍」
...なんの谺(こだま)もかえっては来なかった...
火野葦平 「花と龍」
...その声が渓谷にばりばりと谺(こだま)した...
本庄陸男 「石狩川」
...谺響(こだま)が返す幽(かす)かな吐息……幽(かす)かな冷たい...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...静かな読経(どくきやう)の声が洞窟の奥に谺(こだま)する微風(そよかぜ)の様に吹いて居る...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...森の中からは傳説の角笛が谺して響き渡り...
吉江喬松 「山岳美觀」
...四方の山の谺(こだま)を呼んで...
吉川英治 「新書太閤記」
...阿鼻叫喚(あびきょうかん)は谺(こだま)した...
吉川英治 「新書太閤記」
...谺(こだま)のせいで...
吉川英治 「新・水滸伝」
...谷谺(たにこだま)に大きく響いて...
吉川英治 「新・水滸伝」
...谺(こだま)のように...
吉川英治 「親鸞」
...当時の彼らの生態(なりわい)やら生き谺(こだま)がそこはかとなく心に響いてくることだった...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...撃ち交わす小銃のひびきが谺(こだま)する...
吉川英治 「日本名婦伝」
...飛んでもない方角に谺(こだま)が聞え...
吉川英治 「宮本武蔵」
...私の声も既の事でその谺に加わりそうだった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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