...何か急に妹との間に谷あいの出来たことを感ずるのだった...
芥川龍之介 「春」
...「どうしました、人造人間は?」と、帆村が一人の警官にきけば、「人造人間は、あの大きな木が倒れているあたりから、地中へもぐりこんだきり、なかなか出てこないのだ」そのとき、その谷あいが、轟然(ごうぜん)たる一大音響とともに爆発した...
海野十三 「人造人間エフ氏」
...そのとき彼は遠い森のなかの谷あいで...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...しかし森や牧草地や沼沢のすべての谷あいや池の隈にゆたかでとりどりな実りがあるのだが...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...その夕桜のほの匂う谷あいの一郭が...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...その谷あいの秋色は素晴(すば)らしい眺めであったけれども...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...松薪と石炭の間に出来てる谷あいを通り抜けて左へ廻って...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...そんな谷あいの山かげに...
堀辰雄 「朴の咲く頃」
...谷あいに反響して聞える...
三好十郎 「樹氷」
...あのテルモピュライの谷あいにおける王レオニダス及びその指揮下の戦士の敗戦の光栄にはかなわなかった...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...この寺は谷あいのやや高みに...
柳田国男 「木綿以前の事」
...谷あいになっているから...
山本周五郎 「風流太平記」
...そいつを」「星影の谷あいで誓った証拠だ...
吉川英治 「江戸三国志」
...こんな深い谷あいで...
吉川英治 「江戸三国志」
...ところへ、先鋒の中護軍費耀(ひよう)から、祁山の谷あいで、一名のうろついている蜀兵を生捕ってきた...
吉川英治 「三国志」
...村々の谷あいに長い空壕(からぼり)を鑿(うが)ち...
吉川英治 「新書太閤記」
...谷あいを駈け渡り...
吉川英治 「新書太閤記」
...石ころの多い谷あいでは...
吉川英治 「源頼朝」
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