...しかし森や牧草地や沼沢のすべての谷あいや池の隈にゆたかでとりどりな実りがあるのだが...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...溶ける雪のしたたりおちる音はすべての谷あいに聞かれ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...「見る人もなくてちりぬる奥山の」と云う貫之(つらゆき)の歌は紅葉を詠じたものだけれども、かゝる時、かゝる谷あいに、人知れず春を誇っている花も亦(また)、「夜の錦」であることに変りはない...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...その谷あいの秋色は素晴(すば)らしい眺めであったけれども...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...谷あいの土地であるから地形により数町はなれると風向がよほどちがう場合が多い...
寺田寅彦 「三斜晶系」
...そんな谷あいの山かげに...
堀辰雄 「朴の咲く頃」
...そんな大きな枯葉の目に立つほど溜(たま)っているような谷あいそのものも...
堀辰雄 「朴の咲く頃」
...私は不意とこの村のここかしこの谷あいに...
堀辰雄 「朴の咲く頃」
...ただ奇麗な谷あいであった...
正岡子規 「くだもの」
...谷あいに反響して聞える...
三好十郎 「樹氷」
......
三好十郎 「捨吉」
...谷あいの松をわたる風の音や...
室生犀星 「あじゃり」
...こんな深い谷あいで...
吉川英治 「江戸三国志」
...谷あいの一方にあらわれ...
吉川英治 「三国志」
...わが君っ――」と或る谷あいで追いついてくる数十騎の者があった...
吉川英治 「三国志」
...「西の谷あいは広い...
吉川英治 「三国志」
...広い谷あいを覗くと...
吉川英治 「三国志」
...堀切とよばれる名にも想像されるように、ここの谷あいは、谷というよりは、樹木の生い茂った断層といったほうが適切なくらい狭いのである...
吉川英治 「新書太閤記」
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