例文・使い方一覧でみる「谷」の意味

...橋本氏は同郷の粕谷家に入婿となりました... 橋本氏は同郷の粕谷家に入婿となりましたの読み方
石川三四郎「浪」

...深秘な山には、谷を隔てて、見えつつ近づくべからざる巨木名花があると聞く...
泉鏡花「瓜の涙」

...もしくはグロ探偵小説とは立場を異（こと）にしているのであるから……どのようにして谷間三根子（たにまみねこ）が死んでいたか... もしくはグロ探偵小説とは立場を異にしているのであるから……どのようにして谷間三根子が死んでいたかの読み方
海野十三「金属人間」

...三人とも不知案内なる窮谷の底... 三人とも不知案内なる窮谷の底の読み方
大町桂月「足柄の山水」

...「長谷川さんですか... 「長谷川さんですかの読み方
豊島与志雄「女心の強ければ」

...下方の谷間を流るる川や... 下方の谷間を流るる川やの読み方
豊島与志雄「早春」

...山谷堀は既に埋められ... 山谷堀は既に埋められの読み方
永井荷風「里の今昔」

...語を代へて云へば谷崎潤一郎氏は現代の群作家が誰一人持つてゐない特種の素質と技能とを完全に具備してゐる作家なのである...
永井荷風「谷崎潤一郎氏の作品」

...それからまた東の麓には、俗に泉水といわれているところがあって、そこには千人の人を容れられる洞穴（ほらあな）があります、それが弥三郎の住居であったといわれているけれど、わたしたちは、もそっと奥へ突き進んで、人の全く見られないところを見ることができるのです」お銀様は、風景の次に、伝説を以て、お雪ちゃんの想像心に訴えて、これが遊意をそそろうとしたが、それでもお雪ちゃんの気の進まないのをもどかしがって、「おいやですか」「いやではありませんけれども……」「あの大風の中を、弁信さんでさえ登って行ったではありませんか、それを意気地のない、お雪さん、あなたは越後の白馬ヶ岳や、杓子岳（しゃくしだけ）までも登ったではありませんか、好きな人と一緒ならば、畜生谷を越えて、加賀の白山までも登りかねないあなたではありませんか、わたしと一緒ではおいやなのですか」「そういうわけではありませんが」「そういうわけでなければ、わたしと一緒に行って下さってもいいでしょう、あなたはお山に慣れていらっしゃるけれども、わたしはそうはゆきません」「いいえ、わたしだって……」「あんなことを言っている、白馬ヶ岳から高山の花を摘（つ）んだり、雪の渓（たに）を越えたりして、越中の剣岳（つるぎだけ）や、あの盛んな堂々めぐりを、いい気になってながめて来たくせに」「それはそうかも知れませんが」「さあ、早くなさい、風もすっかりやみましたよ」「それではおともをいたしましょう」「わたしと同じことに、ここにこうして白い行衣（ぎょうえ）も、白い手甲脚絆も、金剛杖も、あなたの分をすっかり取揃えて持って来ましたから、これをお召しなさい」なるほど、誂（あつら）えて対（つい）にこしらえさせたと思われる装束が、早くもお雪ちゃんの枕許にちゃんと並んで催促している、こうなっては退引（のっぴき）がならない...
中里介山「大菩薩峠」

...雲谷（うんこく）流の墨画（すみえ）に老いて... 雲谷流の墨画に老いての読み方
夏目漱石「虞美人草」

...「谷中へ近いから此邊かも知れない」平次のさう言つた見當は外れませんでした...
野村胡堂「錢形平次捕物控」

...新銭座から下谷（したや）まで駈詰（かけづめ）で緒方の内に飛込んだ所が... 新銭座から下谷まで駈詰で緒方の内に飛込んだ所がの読み方
福澤諭吉「福翁自伝」

...平素謙遜の谷風が... 平素謙遜の谷風がの読み方
三木貞一「初代谷風梶之助」

...長谷川辰之助君はいつもより氣分が好いから... 長谷川辰之助君はいつもより氣分が好いからの読み方
森林太郎「長谷川辰之助」

...足利将軍義政の時代に諫言（かんげん）を上（たてまつ）って領地を失った熊谷某は近江の熊谷である... 足利将軍義政の時代に諫言を上って領地を失った熊谷某は近江の熊谷であるの読み方
柳田國男「名字の話」

...木内桜谷が向う鉢巻をし... 木内桜谷が向う鉢巻をしの読み方
山本周五郎「へちまの木」

...糟谷宗秋（かすやむねあき）と高橋刑部左衛門も加わって... 糟谷宗秋と高橋刑部左衛門も加わっての読み方
吉川英治「私本太平記」

...谷には雲がおり空には月の冴えたなかに聞いたこともあつたのである...
若山牧水「樹木とその葉」

「谷」の読みかた

「谷」の書き方・書き順

いろんなフォントで「谷」