...その紹介は後(のち)の機会に譲ることにしたい...
芥川龍之介 「日本の女」
...真の万吉郎の方は『科学は常に偶然に一歩を譲る』といって嘲笑したいところなのだろう...
海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」
...他人に譲ることの出来ない資産ということでは...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...具体的の話は後日に譲ると云って...
寺田寅彦 「アインシュタインの教育観」
...そしてこれはとりも直さずリッケルトの科学論によって与えられた(リッケルトの科学論に就いての細かい考察は後に譲る)...
戸坂潤 「科学方法論」
...とは?」「家を譲ることじゃ...
直木三十五 「南国太平記」
...『参同契と科学』に就いては、次の機会に譲る...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...譲る者もなければ...
夏目漱石 「三四郎」
...人のために譲ると相手の人は図に乗ってますますつけこみ...
新渡戸稲造 「自警録」
...少し後の章に譲ることにし...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...後の手紙はアガサに譲るわ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...お前さん去勢牛(きんぬき)を二十留(ルーブリ)で譲るだかね?」グルイツィコは胡散臭さうに相手の顔を眺めた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...勝負を譲るは武術の道に欠けたる事」とある...
三田村鳶魚 「中里介山の『大菩薩峠』」
...毒起請より上帝と次第に強きを譲る...
南方熊楠 「十二支考」
...おのれの力を量らず何ものも譲るまいとがんばって...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...この事は当時『月刊民藝』に沖縄方言問題特輯号を出したので凡てそれに譲るが...
柳宗悦 「四十年の回想」
...徳なきは徳あるに譲る...
吉川英治 「三国志」
...席を譲るまいとして...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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