...人間の夢の香爐にも譬ふべき薔薇(ばら)の花...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...譬ふれば、十五六の少女にや...
大町桂月 「小利根川の櫻」
...うれしさ譬ふるに物なし...
大町桂月 「常磐の山水」
...巖全體も、穴形に相應して、譬ふれば、人が膝と肱とをついて、かゞむが如し...
大町桂月 「妙義山の五日」
...譬ふれば水量増して荒るる河...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...其時強きアレースの叫ぶ音聲譬ふれば九千或は一萬の 860軍勢ともに同音に戰場中に叫ぶごと...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...505そを譬ふれば厩中(きうちう)に飽くまで糧を喰みし駒...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...譬ふれば雪の大地にふる如し...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...そを譬ふれば細心の女性が左右(さう)の皿の上...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...かなたアカイア軍勢はトロイア勢を防げども、數は劣れる敵軍を舟より攘ふことを得ず、トロイア勢もアカイアの陣を破りて陣營を水師の中に攻め入るを能くせず、*之を譬ふれば、 410藍光の眼(め)のアテーネー教ゆる故に一切の道に巧みの工匠の、其手用ふる準繩は、船作るべき木材を正に二つに分つごと、二軍の間(あひ)の勝敗の運は正しく相等し、かくて攻防相續き水師のほとり戰へり...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...〕 615彼いま敵の軍隊の勢威最も盛なる、武裝もつとも勝れたるものを求めて、猛然と進めり、されど勇めども敵陣破ることを得ず、隊列つくり屹然と敵は留る、譬ふれば、鋭き風の迅速の道に當りてたぢろがず、 620澎湃としておしよする波濤の怒ものとせず、大海原の岸の上ますぐに立てる大岩か...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...今譬ふれば霹靂を飛ばす天王クロニオーン...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...そのあと防ぐアイアース、 745トロイア勢を喰ひとむる、そを譬ふれば、平原に廣く亙れる堅牢の堤、怒潮を防ぐ樣、滔々として漲りて勢猛く寄する水、之を抑へて暴れしめず、破壞の力挫きつつ、行くべき路に漫々の流を走り行かしむる―― 750正しく斯くもトロイアの軍勢とむるアイアース、されども後を逐ひ來る中にすぐれし二勇將、アンキーセース生める息、アイナイアースとヘクトール...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...爛々と光る双眼譬ふれば...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...詩人よ君を譬ふれば八重の汐路の海原かおもてにあるゝあらしあり底にひそめるまたまあり...
土井晩翠 「天地有情」
...詩人よ君を譬ふれば光すゞしき夕月か身を天上にとめ置きて影を下界の塵に寄す...
土井晩翠 「天地有情」
...つらきあらしを譬ふれば陰府(よみ)なる門(かど)のきしりかも脆き...
土井晩翠 「天地有情」
...之を譬ふるに萬葉の歌は壯夫の弓箭を手挾みて立てるが如く記...
長塚節 「長塚節歌集 上」
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