...なほよく死にいたるまで譫語(うはごと)を口にせざりき...
石川啄木 「呼子と口笛」
...譫語新しき美をわれは求める...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...だがもし彼等が確かに譫語を言っているものとわかればだ...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...などあわれな言葉を譫語(うわごと)の如(ごと)く力無く呟(つぶや)き...
太宰治 「新釈諸国噺」
...彼女を破滅させる恐ろしい秘密を譫語(うわごと)に聞くという...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「麻酔剤」
...彼女ノ口カラ「木村サン」トイウ一語ガ譫語(うわごと)ノヨウニ洩(も)レタノハコノ時ダッタ...
谷崎潤一郎 「鍵」
...譫語ノゴトク見セカケテ故意ニ僕ニ聞カセタノデアルカ...
谷崎潤一郎 「鍵」
...妻ハ明ケ方カラ例ノ譫語ヲ始メタ...
谷崎潤一郎 「鍵」
...「彼女ノ口カラ『木村サン』トイウ一語ガ譫語(うわごと)ノヨウニ洩(も)レタ」ことについては...
谷崎潤一郎 「鍵」
...今迄の譫語(うわごと)のような調子とは全然違う狂気じみた声を発した...
谷崎潤一郎 「細雪」
...夫人は結納のことを気にして病中も譫語(うわごと)に云いつづけていたとやらで...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それがなければ此等の句は全然無意味な譫語に過ぎないのであらう...
寺田寅彦 「天文と俳句」
...「譫語(うはこと)だ譫語だ」と思ひ続けてゐる...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...爛酔して譫語(うわごと)を発しているという想像だけで...
中里介山 「大菩薩峠」
...右に付小弟次第に譫語(せんご)す...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...譫語(うわこと)に「こら待て」だの「逃がすものか」だのと叫んだからである...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...熱はげしくて譫語(うわごと)のみ言いしを...
森鴎外 「舞姫」
...事に依ったらこっちは病人の譫語(うわこと)を気にして...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
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