...あの老婦人も譫言(うわごと)のように叫んでいた言葉ではありませんか...
海野十三 「崩れる鬼影」
...どこでどんな目に遭ったのか皆目分らせんのじゃ」「やはり様子が知れぬかのう」「甲虫甲虫と譫言をいうとるがのう...
海野十三 「地球盗難」
...譫言(うわごと)かなにかのように何遍も何遍もくりかえして呟(つぶや)いた...
海野十三 「獏鸚」
......
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...譫語(うわごと)の中で両人(ふたり)の秘密をいい出しはせぬかということが...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「麻酔剤」
...譫語のように見せかけてあの言葉を云った...
谷崎潤一郎 「鍵」
...今迄の譫語(うわごと)のような調子とは全然違う狂気じみた声を発した...
谷崎潤一郎 「細雪」
...「あの人は……首を縊るわよ!」と彼女は譫言のように呟いた...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...人々は珍しがつてシャクの譫言を聞きに來た...
中島敦 「狐憑」
...それだけなら宜(い)いですがその譫語のうちに私の名が時々出て来るというのです」主人は無論...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...その辺から妙な譫言をいふ声が聞えて来た...
原民喜 「廃墟から」
...それを食うとよく口に譫語を発し...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...魔醉劑は譫言を謂ふと申から...
八面樓(宮崎湖処子) 「泉鏡花作『外科室』」
...お前一人は殺さない……と泣きながら譫言(うわごと)を仰言(おっしゃ)ったので...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...場違いのステテコだ……てんで船中の大評判になったんだそうで……おまけに二人とも……大変だ大変だ……とか何とか変な譫語(うわごと)を並べたもんですから...
夢の久作(夢野久作) 「人間腸詰」
...山野の狂人の譫言(たわごと)をそれほどに尊重するなら...
吉川英治 「三国志」
...「私は悪い女でした」と譫言(うわごと)せずにいられなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...何しに来た?」と譫言(うわごと)に言ったり...
吉川英治 「私本太平記」
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