...目の凹んだ謹直家(つゝましや)の事務長が話して居たが...
石川啄木 「菊池君」
...お鈴の兄の龜一郎が不斷の謹直にも似ず...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...無法(むはう)が活溌(くわつぱつ)で謹直(きんちよく)が愚図(ぐづ)...
三文字屋金平 「為文学者経」
...まことに謹直でゆかしいところのある人柄でした...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...急に謹直らしい顔をして...
薄田泣菫 「茶話」
...」――「息子(むすこ)の自由を護るに用いると同じ微妙謹直な精神をもって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その老お坊っちゃんの謹直な懸念を和らげてくれた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...貞節な微妙な謹直な何かがあることは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...謹直恪勤の資質のうちに...
中村憲吉 「頼杏坪先生」
...唯(ただ)もう謹直無事な日を送って...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...番頭の徳松の身持の謹直さに感心させられた位です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...林謹直の命を受け...
久生十蘭 「魔都」
...応挙の「蓬莱山図」と葉牡丹を根〆にした大きな苔松を背景にして、林謹直、道灌山前田組の大親分、それに林の家の子郎党が五人ばかり...
久生十蘭 「魔都」
...職務的にきまじめな謹直さと...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...金穀元締り方を謹直につとめており...
山本周五郎 「日本婦道記」
...この長男も世の秀才型に似あわず至って謹直で...
吉川英治 「三国志」
...いつもにもない謹直(きんちょく)さであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...謹直(きんちょく)そのもののような青年だった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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