...吾人をして其聲に傾聽せしめんと欲するは大なる謬見である...
石川啄木 「トルストイ翁論文」
...横から見るも縦から見るも解すべからざる謬見(びうけん)と謂はざるを得ず...
石橋忍月 「罪過論」
...自分の内に眠つてゐた思ひもよらぬ謬見を...
伊藤野枝 「書簡 大杉栄宛」
...この椿岳の女道楽を単なる漁色とするは時代を無視した謬見(びゅうけん)である...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...かかる謬見(びゅうけん)より出発するがために...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...大革命から傳來した種々の謬見謬想に對しては...
堺利彦訳 幸徳秋水訳 「共産黨宣言」
...この謬見のやむ時はあるまい...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...この点に対する誤解から種々な謬見(びゅうけん)が生れる事は識者の日常目撃するところである...
寺田寅彦 「文学の中の科学的要素」
...其謬見や大なり煽動家は國民の偏見...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...一は閣下が強て超然内閣の外觀を維持せむとするの謬見より出でたるものに非ずして何ぞや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...彼は更に弁妄書を公にして其謬見を指摘すること太だ痛切而して彼れを知らざるものは...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...確かに謬見(びゅうけん)ではあったが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...それは恐らく謬見であらうと思ふ...
内藤湖南 「染織に關する文獻の研究」
...文明の今日(こんにち)なおこの弊竇(へいとう)に陥(おちい)って恬(てん)として顧(かえり)みないのははなはだしき謬見(びゅうけん)である...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...又ルーソーが如き謬見(びゅうけん)の学者が...
蜷川新 「天皇」
...謬見を抱いた政治が施された...
平出修 「計畫」
...三十一文字と定め十七文字と定めし事もと是れ人間が勝手につくりし掟なればそれに外れたりとて常に用うべきにあらずとは笑ふべき謬見(びうけん)なり...
正岡子規 「字餘りの和歌俳句」
...理解なき謬見(びゅうけん)に過ぎぬのを感じている...
柳宗悦 「朝鮮の友に贈る書」
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