...ともかくも全的な生活から趣味だけを引き離すことがそも/\吾々を遠い謬見に導き去る第一歩だ...
會津八一 「趣味の向上」
...筆を進めて其謬見の謬見たる所以(ゆゑん)を精窮するは評家の義務かも知れず候へど...
石川啄木 「渋民村より」
...自分の内に眠つてゐた思ひもよらぬ謬見を...
伊藤野枝 「書簡 大杉栄宛」
...この点に対する誤解から種々な謬見(びゅうけん)が生れる事は識者の日常目撃するところである...
寺田寅彦 「文学の中の科学的要素」
...彼れを認めて熱心なる自由派と爲すは謬見なり彼れは自己を主とするの英雄(?)にして...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...確かに謬見(びゅうけん)ではあったが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...物質生活を卑しいと見ることの謬見であるのを...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...然れどもこはいまだよく江戸演劇の性質を究(きわ)めざる者の謬見(びゅうけん)なり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...文学絵画の品評にまでとかく作家の等級をつけたがるは何たる謬見(びゅうけん)ぞや...
永井荷風 「桑中喜語」
...尤(もっとも)かくの如き謬見に捉はるるは田舎出の文士に多し...
永井荷風 「桑中喜語」
...文明の今日(こんにち)なおこの弊竇(へいとう)に陥(おちい)って恬(てん)として顧(かえり)みないのははなはだしき謬見(びゅうけん)である...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...又ルーソーが如き謬見(びゅうけん)の学者が...
蜷川新 「天皇」
...もとより甚しき謬見であるが...
波多野精一 「時と永遠」
...必しも全く謬見ではあるまい...
原勝郎 「足利時代を論ず」
...謬見を抱いた政治が施された...
平出修 「計画」
...字餘りと云ふ文字を用うればこそ此謬見も起るなれ...
正岡子規 「字餘りの和歌俳句」
...その足に関する謬見は一層夥しく...
南方熊楠 「十二支考」
...理解なき謬見(びゅうけん)に過ぎぬのを感じている...
柳宗悦 「民藝四十年」
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