...黒い護謨の管を幾重にも輪を卷いて浸してある容器を持つて來た...
石川啄木 「郁雨に與ふ」
...護謨細工(ゴムざいく)のやうに柔かに襞(ひだ)の入つた...
泉鏡花 「印度更紗」
...それは護謨(ごむ)に似たねばねばする液体だ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...日本の土地が護謨毬(ごむまり)で造り更へられでもしたかのやうに...
薄田泣菫 「茶話」
...その疑いは護謨毬(ゴムまり)のように...
徳田秋声 「あらくれ」
...静子は護謨鞠(ゴムまり)などを持って駈け出して行くのであったが...
徳田秋声 「爛」
...既にその弾力を失したる護謨(ゴム)枕の如し...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...共に皇謨の大精神と相距る甚だ遠かりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...彼は黙って護謨毬を彼女の手に渡した...
豊島与志雄 「少年の死」
...ややあって護謨の尻をきゅうっと洋卓(テエブル)の上へ引っ張りながら云う...
夏目漱石 「虞美人草」
...余はどうして一番上に着た護謨合羽と羽織だけが...
夏目漱石 「三山居士」
...護謨管(ゴムかん)のごとき柔かき尻尾の先が思い掛なく吾輩の口に這入る...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...文字通り護謨臭い...
林芙美子 「新版 放浪記」
...だから今は私は護謨毬(ゴムまり)のやうに堅く頑固(ぐわんこ)になつてる積りですよ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...護謨樹(ごむじゆ)...
本多靜六 「森林と樹木と動物」
...前からシンガポールの錫(すず)と護謨との上で呼吸していたのは分っていた...
横光利一 「上海」
...護謨(ごむ)の価(あたひ)も一ポンド十四五円まで暴騰したが...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...前年護謨林(ゴムりん)に従事して居た長田秋濤(をさだしうたう)氏夫妻が住んで居たと云ふ林間の瀟洒(せうしや)たる一屋(をく)を過(よぎ)り...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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