...わしはお前や亮三郎に謝るようなことを...
橘外男 「仁王門」
...人を裸にしておいて謝る奴があるか」「いいえ...
田中貢太郎 「轆轤首」
...「ええ、謝るよ、いくらだって...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...悪いことがあったら謝るわ...
豊島与志雄 「古井戸」
...果し状なんか謝るぜ」平次はそういいながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それでも己(お)れが憎くまれて、己れが喧嘩(けんくわ)の相手だもの、お祖母(ばあ)さんが呼びにさへ来なければ帰りはしない、そんなに無暗(むやみ)に三五郎をも撃(ぶ)たしはしなかつた物を、今朝(けさ)三五郎の処へ見に行つたら、彼奴(あいつ)も泣いて口惜(くや)しがつた、己れは聞いてさへ口惜しい、お前の顔へ長吉め草履を投げたと言ふでは無いか、あの野郎乱暴にもほどがある、だけれど美登利さん堪忍しておくれよ、己れは知りながら逃げてゐたのでは無い、飯を掻込(かつこ)んで表へ出やうとするとお祖母さんが湯に行くといふ、留守居をしてゐるうちの騒ぎだらう、本当(ほんと)に知らなかつたのだからねと、我が罪のやうに平あやまりに謝罪(あやまつ)て、痛みはせぬかと額際を見あげれば、美登利につこり笑ひて何負傷(けが)をするほどでは無い、それだが正さん誰れが聞いても私が長吉に草履を投げられたと言つてはいけないよ、もし万一(ひよつと)お母(つか)さんが聞きでもすると私が叱かられるから、親でさへ頭(つむり)に手はあげぬものを、長吉づれが草履の泥を額にぬられては踏まれたも同じだからとて、背(そむ)ける顔のいとをしく、本当に堪忍しておくれ、みんな己れが悪るい、だから謝る、機嫌を直してくれないか、お前に怒られると己れが困るものをと話しつれて、いつしか我家の裏近く来れば、寄らないか美登利さん、誰れも居はしない、祖母(おばあ)さんも日がけを集めに出たらうし、己ればかりで淋しくてならない、いつか話した錦絵(にしきゑ)を見せるからお寄りな、種々(いろいろ)のがあるからと袖(そで)を捉らへて離れぬに、美登利は無言にうなづいて、佗(わ)びた折戸の庭口より入れば、広からねども鉢ものをかしく並びて、軒につり忍艸(しのぶ)、これは正太が午(うま)の日の買物と見えぬ、理由(わけ)しらぬ人は小首やかたぶけん町内一の財産家(ものもち)といふに、家内は祖母(ばば)と此子(これ)二人、万(よろづ)の鍵(かぎ)に下腹冷えて留守は見渡しの総長屋、さすがに錠前くだくもあらざりき、正太は先へあがりて風入りのよき場処(ところ)を見たてて、此処へ来ぬかと団扇(うちわ)の気あつかひ、十三の子供にはませ過ぎてをかし...
樋口一葉 「たけくらべ」
...あんまりだらしなく謝るので又嫌である...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...謝る必要はありません...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...とても謝る気などは勿論起らなかつた...
牧野信一 「悦べる木の葉」
...その初々しい學生の謝るやうな言葉が次第に根負けして...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...謝る、すて、おれが悪かったと彼はいい続けた...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
...謝るくらいなら斬合いをするほうがいいと云ったのは...
山本周五郎 「新潮記」
...」謝る真紀子を千鶴子と矢代は慰めながら立って帰ろうとした...
横光利一 「旅愁」
...謝るくらいなら引ッ込めばよいのに...
吉川英治 「江戸三国志」
...――謝(あやま)るならおらのおふくろ様に謝るがいい」不敵なことをいう...
吉川英治 「新書太閤記」
...ただ謝るばかりだった...
吉川英治 「源頼朝」
...謝るなら、自分も、一緒になって、宝蔵院衆に謝ろうと思う...
吉川英治 「宮本武蔵」
...なにをそう謝るのだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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