...これは團三郎が豫め加州の登城の時刻を知つて斯くあれかしと謀つてした事でして...
江南文三 「佐渡が島から」
...いまさら御一族と謀つて何かたくらむなどそんなおひまも野心もお持ち合せにならぬやうな御様子でございました...
太宰治 「右大臣実朝」
...之は深く謀つたことでがして...
田中正造 「土地兼併の罪惡」
...ソレデ河野が若し聯合党の為に謀つたならば...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...心の修養を謀つたりする時間が少くなつた...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...側臣の戲陽速(ぎやうそく)を呼んで事を謀つた...
中島敦 「盈虚」
...「阿母さんが、阿父さんの意久地なしには驚いたなんて云つてゐましたぜえ、さつき!」「勝手なことを云はせておけ!」彼は、さつきの母の物語りを伝へて父と一処に笑ひ、お蝶達の苦笑も眺めてやらう、と謀つたのだが、前にはさういふ話になると面白がつた父にも係はらず、ふつと暗く厭な顔をして横を向いてしまつたので、悪戯の心を突然白けさせられた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...友達などにも謀つてゐるのであるが...
牧野信一 「途上日記」
...間もなく彼処を引きあげるつもりだつたので武一に謀つて...
牧野信一 「南風譜」
...それから彼等は寄々相謀つた揚句...
牧野信一 「南風譜」
...これは村長にも謀つたのだが珍らしいことに彼は僕の主張する Square-cornered; decoration in white. は不賛成で...
牧野信一 「円卓子での話」
...どんなに僕がそれに逆らはせようと謀つてもドリアンはあたかも彼女の手足の如く自由に止り...
牧野信一 「娘とドリアン」
...秘かに画家に謀つて...
牧野信一 「山彦の街」
...又は親密な言葉のうちに或事を謀つたりするやうな男では決してなかつたから...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...初め基督生れて正法大に興らんとした際邪鬼輩失業難を憂ひ相謀つて一の法敵を誕生せしめ大に邪道を張るに決し...
南方熊楠 「人柱の話」
...」蘭軒と同じく此復古を謀つたものには狩谷斎がある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...継嗣の事を江戸邸の人々に謀つたのではなからうか...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...當時相對死と云つた情死を謀つて...
森鴎外 「高瀬舟」
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