...ミシン機械或はタイプライタアの後にかくれたる「独立」に痛み疲れて結婚の最初の申込をよろこんで承諾するは少しも怪しむにたらぬことである...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「婦人解放の悲劇」
...余は遂に四少年の冒険――四少年の好意を受諾するしかないことを悟った...
海野十三 「火星探険」
...アキリュウス之を許して數日の休戰を承諾する...
土井晩翠 「「イーリアス」例言」
...改革の猛勢はこれを承諾することなく...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...それ故何人も彼が特に懐疑的でない限り――それは一つの築かれた立場であるから――承諾するであろう処のもの...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...そして承諾するやすぐに...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...「あなたはあの時分と少しも違っていらっしゃいませんね」「そうでしょうか」と小夜子は相手を諾するような...
夏目漱石 「虞美人草」
...私(わたくし)には結婚を承諾する程の勇気がありませんから...
夏目漱石 「それから」
...右宣言を受諾することに決定したり」...
蜷川新 「天皇」
...承諾するほうにサト子の気持が傾きかけた...
久生十蘭 「あなたも私も」
...弘との婚約を承諾するとまもなく...
堀辰雄 「おもかげ」
...フランソアがそれを嬉しさうに承諾するのを見て...
堀辰雄 「「オルジェル伯爵の舞踏會」」
...いやいや正介承諾するが...
正岡容 「我が圓朝研究」
...だから伸一郎は稻子に向つて正式の離婚手續きを取ることを承諾するよう要求しつづけて來たが...
三好十郎 「肌の匂い」
...蔭(かげ)でしていることにも目をつけてかれこれと言われるのもめんどうだから結婚を承諾する気にはなれないのであるとひそかに言っておいでになって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そして宇平がそれを承諾すると...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...彼は再任を承諾すると云っている...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...五武蔵も、今は断りかねて、「それほどまでの仰せなら」と、承諾すると、人々は非常によろこんで、「では早速にも」と、即座に何かと打合せ、武蔵のそばには、木南加賀四郎ひとりを残し、後の者は、「然らば、いずれまた後刻、寄合(よりあい)の席にてかかる」と、その場からめいめい、一度家路へと帰って行った...
吉川英治 「宮本武蔵」
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