...其の蜘蛛の諺は、たゞ馬鹿気た間違つた考へなんだよ』とポオル叔父さんは云ひました...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...それで諺(ことわざ)に「堅い石でも醉人(よつぱらい)に遇うと逃げる」というのです...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...――イギリスでは「仕立屋は九人で男一人前」という諺もあって...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...憎まれ児世に蔓(はびこ)ると云う諺(ことわざ)の裏を云えば...
寺田寅彦 「枯菊の影」
...定策國老門生天子といふ諺さへ出來たが...
内藤湖南 「概括的唐宋時代觀」
...せっかくの格言俚諺(かくげんりげん)が全然意味を逆転せしめてしまっている...
中里介山 「大菩薩峠」
...「ペネロピーの仕事」という英語の俚諺(ことわざ)が何遍となく彼の口に上(のぼ)った...
夏目漱石 「道草」
...諺にも蓼喰う虫も何とやらと言いますからね...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...諺に言葉多きは科(しな)少なしと言い...
福沢諭吉 「女大学評論」
...貧ハ士ノ常ナリといふ諺を教へてやつたことがあるだらう...
牧野信一 「鏡地獄」
...秋の紅葉は見ぬが野暮なりと独り諺をこしらへて其言ひわけに今年は日光の紅葉狩にと思ひ付きぬ...
正岡子規 「日光の紅葉」
...似合わぬ事の喩えの諺とカムデンは言った...
南方熊楠 「十二支考」
...諺に夏はあつく冬はさむきがよいと申せばさ様にも無之や...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...下界の緑の道を手を引き合って一しょに歩かぬと言う諺は8755古いけれど...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...こまごまと云われたことは忘れてもその折り折りの諺だけが妙に残る...
矢田津世子 「神楽坂」
...諺(ことわざ)までもできたのである...
柳田国男 「山の人生」
...『雉(きじ)も啼かずば撃たれまいに……』という諺(ことわざ)の通りであの女は命を取られる運命を自分で招きよせたのでした...
夢野久作 「継子」
...子ゆえに迷う夜の鶴という諺(ことわざ)どおり...
吉川英治 「平の将門」
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