...今も空にある如き大諧音(だいかいおん)の終に起らむを望みて...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...と或る御堂のおくの讀經の諧音に耳をすましたり...
土田杏村 「風は草木にささやいた」
...即ち北斎が富嶽三十六景においてなせしが如く北寿もまた全画面の彩色中(さいしきちゅう)その根調(こんちょう)となるべき一色(いっしょく)を選びて常にこれによつて諧音的の効果を奏せんとする苦心を示したり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...古代希臘(ギリシャ)の或る神秘家の言った「天体の妙(たえ)なる諧音」のことが頭に浮かんだ...
中島敦 「環礁」
...調和的な宇宙の構成にふさわしい極めて調和的な壮大な諧音――を立てて廻転しつつあるのだが...
中島敦 「環礁」
...古代希臘の或る神祕家の言つた「天體の妙なる諧音」のことが頭に浮かんだ...
中島敦 「環礁」
...西洋人にとつては耶蘇教寺院の賑やかな諧音的ベルを連想させる...
萩原朔太郎 「詩の翻訳について」
...古い意味の(調和)古い意味の(諧音(かいおん))それらの一切は考えなくともよしとし...
長谷川時雨 「明治大正美女追憶」
...そこで古い意味の(調和)古い意味の(諧音)それらの一切は考えなくともよいとされ...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...ふぞろいな濁った諧音(かいおん)で...
林芙美子 「新版 放浪記」
...まず嬰ヘ長調の諧音を出すことからはじめて...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...ちょっとした諧音の二つや三つ……」「いいえ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...その諧音の中へ織り込んだと思うと...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...――そうしてこのヘ長調の諧音まで来ると...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...新しき生活の諧音(かいおん)の如何(いか)に生じ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...諧音(かいおん)の海を...
吉川英治 「黒田如水」
...夜(よ)もすがらふだんの諧音(かいおん)をたてて...
吉川英治 「神州天馬侠」
...ただ無心な諧音(かいおん)の波を漕いで行く...
吉川英治 「宮本武蔵」
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