...文芸的素質――少くとも俳諧的素質は大いにある...
芥川龍之介 「文芸鑑賞講座」
...六十になりて母無き燈籠(とうろ)かな明治三十九年送火(おくりび)や母が心に幾仏(いくほとけ)明治三十九年桐一葉(きりひとは)日当りながら落ちにけり僧遠く一葉しにけり甃(いしだたみ)明治三十九年八月二十七日 俳諧散心...
高浜虚子 「五百句」
...アンナ・ステンのナナが酒場でうるさく付きまとう酔っぱらいの青年士官を泉水に突き落とす場面にもやはり一種の俳諧(はいかい)がある...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...饒舌(じょうぜつ)よりはむしろ沈黙によって現わされうるものを十七字の幻術によってきわめていきいきと表現しようというのが俳諧の使命である...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...短歌俳諧(はいかい)がそうであり...
寺田寅彦 「ラジオ・モンタージュ」
...この俳諧がこの国の基礎科学にドイツ人の及ばない独自な光彩を与え...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...諧謔(かいぎゃく)が自然だから九十とかきめなければならぬ...
夏目漱石 「作物の批評」
...蕪村派の俳諧茲(ここ)に全く絶ゆ...
正岡子規 「俳人蕪村」
...俳諧師といはんには彼は余り野卑なり...
正岡子規 「古池の句の弁」
...野卑なる俳諧も当時の嗜好(しこう)に合していたく世の持て囃(はや)す所となり...
正岡子規 「古池の句の弁」
...ピタゴラス派(は)の天球運動(てんきゅううんどう)の諧音(かいおん)です」「あら...
宮沢賢治 「シグナルとシグナレス」
...私たちの生命の絃は何と微妙にはられているでしょう! 何と説明しがたい諧調で顫律するでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それは文字どおり品質のよい芸術がそういう描写において常に失わない精神の諧調と休安とを伴っているものです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...歌俳諧によみ込まれているような悲哀の情からではない...
室生犀星 「螽※[#「虫+斯」、第3水準1-91-65]の記」
...俳諧の号を雁伍(がんご)と云った...
森鴎外 「細木香以」
...元はそれ自身一つの誹諧であったかと思われ...
柳田国男 「木綿以前の事」
...俳諧寺一茶(はいかいじいっさ)の『方言雑集』の中にも...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...――というよりも絶えず変転し流動する諧調は...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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