...一千余句の俳諧は流転(るてん)に任せたのではなかつたであらうか? 少くとも芭蕉の心の奥にはいつもさう云ふ心もちの潜んでゐたのではなかつたであらうか?僕は芭蕉に著書のなかつたのも当然のことと思つてゐる...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...二 薄田泣菫氏の性行薄田泣菫氏の「茶話」は如何に薄田氏の諧謔に富み...
芥川龍之介 「人及び芸術家としての薄田泣菫氏」
...これは俳諧の力から来たものである...
淡島寒月 「明治十年前後」
...引札(俳諧乞食用としての)出来...
種田山頭火 「道中記」
...アンナ・ステンのナナが酒場でうるさく付きまとう酔っぱらいの青年士官を泉水に突き落とす場面にもやはり一種の俳諧(はいかい)がある...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...それにしてもフランス人やロシア人にはいくらかは俳諧の理解があるということは文献に徴して証明することが出来そうである...
寺田寅彦 「チューインガム」
...彼の諧謔(かいぎゃく)詩...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...この二者あつて初めて俳諧狂歌は生れ来りしなり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...新たに出現した俳諧師を生捕ってしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...聾の俳諧師其月堂鶯谷だったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...宗鑑(そうかん)に至りては発句に俳諧を用ゐたるのみならず...
正岡子規 「古池の句の弁」
...」それは解りやすい諧謔を含んだ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...諧謔と哄笑のうちに...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...その二百十七わたくしは渋江抽斎の日乗に、柏軒と狩谷氏たかとの合(がふきん)を祝する詩歌、俳諧、俗謡があつて、中には稍褻に亘つたものゝあつたことを語つた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...別にまた俳諧の連歌の必要を生じて来るのであった...
柳田国男 「木綿以前の事」
...是と比べると俳諧が見て伝えたものは...
柳田国男 「木綿以前の事」
...柏原には一茶(いつさ)の俳諧寺(はいかいじ)の在ることは聞いてゐたが...
吉江喬松 「霧の旅」
...軽快奔放にしてしかも荘重高雅な力の諧調を示している...
和辻哲郎 「偶像崇拝の心理」
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