...『徒然草』から受けた影響の一つと思わるるものに自分の俳諧に対する興味と理解の起原があるように思う...
寺田寅彦 「徒然草の鑑賞」
...しかし俳諧はまた一方では科学的な「認識」でありうる...
寺田寅彦 「俳諧瑣談」
...さればこそ誹諧は栗(くり)の本(もと)を迷い出て談林の林をさまよい帰するところを知らなかった...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...時々諧謔(かいぎゃく)を弄して一行を笑わせたりしました...
中里介山 「大菩薩峠」
...この辺に何かの縁で知己のお医者さんがあったのか、そうでなければ途中、ゆくりなく旧知同職にめぐり逢って、ここまで相伴うたものか、もしまた医者でないとすれば、俳諧師とか、茶人とかいったような人で、人品から言って僧侶でないことは明らかです...
中里介山 「大菩薩峠」
...諧謔(かいぎゃく)が自然だから九十とかきめなければならぬ...
夏目漱石 「作物の批評」
...晩年のリルケの胸奧にもつとも深く鳴りひびいた三つの大きな諧調ともなつたのである...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「トレドの風景」
...規律正しい諧調で砂と空気とを蹴つてゆく爪先の感覚が非常に快く思はれました...
牧野信一 「晩春の健康」
...蕪村派の俳諧茲(ここ)に全く絶ゆ...
正岡子規 「俳人蕪村」
......
正岡子規 「病牀六尺」
...渠は又浪子の諧謔を能くす...
八面樓(宮崎湖処子) 「泉鏡花作『外科室』」
...大胆な裡にいかにもふっくり優しさのこもった動きで展開されている独特な構図の諧調である...
宮本百合子 「あられ笹」
...田能村竹田の記に霊蘭の女千子(せんこ)が俳諧を善くしたと云ふのは此人か...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...諧謔(かいぎゃく)を交えた話をした...
森鴎外 「渋江抽斎」
...これを説くためにも俳諧を引用しなければなりません...
柳田国男 「木綿以前の事」
...いわゆる平家物語の平家的諧調と色彩にとむ人間哀詩の絵巻はこれからくり展(ひろ)げられるものとおふくみください...
吉川英治 「随筆 新平家」
...しばらく諧謔(かいぎゃく)を交(か)わしていたが...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...互に融け去つても行きさうな淡い諧調は...
和辻哲郎 「月夜の東大寺南大門」
便利!手書き漢字入力検索